アホウドリを救うために自らの言葉で話そう
毎年世界中で推定10万羽のアホウドリ類が延縄(はえなわ)漁や底引き網漁により殺されています。延縄漁は世界中でアホウドリ類が生き残る上での最大の脅威の一つで、バードライフは‘マリーン・プログラム’により公海上や領海内での海鳥の混獲を減らすために10年以上に亘りたゆまぬ努力を行って来ました。その結果、例えばナミビアや南アフリカでは大きな成功を収めました。
私たちはこの前向きな活動をさらに発展させています。公海上でのマグロ漁の管理を担当する団体である‘マグロ地域漁業管理団体(RFMO)’の5つの組織すべてが、はえ縄漁船に混獲回避措置を使用することを求めて、海鳥保護の対策を導入しました。その方法には餌の付いた針から海鳥を遠ざけるための鳥おどし(トリポール)の使用、釣り針が餌を狙う海鳥の届かない所へいち早く沈むのを助ける錘、アホウドリ類があまり活動的でない夜間に釣り針を仕掛けることなどが含まれます。
当面の課題はすべてのはえ縄漁船団がこれらの安価で望ましい対策を知り、確実に実施することで、特に多くのアホウドリ類が生息する大西洋南部、太平洋、インド洋で大規模なマグロはえ縄漁を行っている国や漁船団に求められます。
このことに留意して、私たちは台湾で延縄漁船とその乗組員向けに教育ビデオを作成しました。 台湾には300艘の大型延縄漁船と1,000艘の小型漁船があり、世界有数の延縄漁の国の一つです。
バードライフのマリーン・プログラムのアジア部門、海鳥・海洋保全オフィサーの佐藤真弓が説明しているように、その国の言語による教育資材は、不必要な海鳥の死を減らすために利用出来る簡単な方法を示すために、我々が漁船団に向き合い、船長と効率的に意思疎通をするために極めて重要です。
「これまでに私たちは海鳥の混獲に関して、台湾漁業局およびまぐろの産業団体と非常に前向きな取り組みを行ってきました。このようなビデオは漁師や漁業当局者に直接脅威と解決策の両方を説明する上で私たちやパートナーの助けになります。海鳥混獲の回避策の採用を増やし、アホウドリ類を守るために協力して活動するために台湾の漁船団との活動を拡大し続けて行くことが出来ればと望んでいます。」
英語版のビデオを見ることもできます。また他の原語のものも間もなく出来上がります。ビデオは原則的に漁師に向けたものですが、アホウドリの壮大な映像や彼らを守るための簡単な解決策も含まれています。