欧州の野生生物の未来は再生可能エネルギーの成功にかかっている

新しい研究によれば、欧州の野生生物は環境汚染を起こすエネルギー資源から再生可能エネルギーへの転換を必要としています。

各国のエネルギー大臣が‘エネルギー連合’の将来について決定するためにブリュッセルに集まることを受けて、‘欧州環境政策研究所(IEEP)’はバードライフとRSPB(英国のバードライフ・パートナー)のために報告書を作成しました。

報告書ではこれまでに上手く行っているエネルギー政策とそうでないものを調べ、自然との調和を実現する再生エネルギー革命を起こすためには次に何が起きなければならないかを示しています。

欧州ではEUレベルで合意に達した拘束力のある国家目標や計画により、2009年以降、関連投資が増加しています。けれども、多くの国ではこれには古い石炭火力発電所で木材を燃やすなど最も費用の安い方法や保護鳥を危険に晒す場当たり的な風力発電など、無計画なものが含まれています。

バードライフは再生可能エネルギーへの転換を確実に成功させるために次の3つのキーポイントを挙げています: (1)EUおよび加盟国が再生可能エネルギーに対して十分な額の投資を確保する(2)投資を完全に市場に任せるのではなく、入手可能な資源に合致した国のエネルギー政策を策定する(3)現在の欧州の環境保護法を確実に守る。

RSPBの上級気候変動政策オフィサーIvan Scrase博士は「もし再生可能エネルギーへの転換が大成功を収めれば、私たちはこの数十年に起きるであろう野生生物の大量絶滅の原因である気候変化を防ぐことが出来ます。」と言いました。

しかし、まず私たちは、自然に更なる即時的な代償を課さないように注意する必要があります。バイオエネルギー生産のために野生生物の生息地を損失させたり、不十分なインフラ計画による不必要な影響を与えたりしないように進めなければならないのです。

IEEPの上級政策分析官で報告書の主筆者のCatherine Bowyerは「明確で計画性がありしっかりとした政策の枠組みが無ければ、再生可能エネルギー生産の予測可能性と安全性、および環境へのメリットは台無しになるでしょう。」と言いました。

IEEPによる研究結果の公表は、バードライフの新報告書‘メッセンジャー’の発表に先立って行われます。‘メッセンジャー’は気候変化がもたらす脅威と、自然を活かした解決策に関するもので、11月27日(金)に刊行される予定です。

 

報告者: Finlay Duncan

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