海洋ごみの流れを変える

海洋ごみは海鳥に壊滅的打撃を与える恐れがあります
写真提供: Nils Moellmann, NABU

今は夏ですから人々、特に休暇中の人が真っ直ぐに海岸に向かうのも自然のことです。けれども、他の行楽客と海岸や水のスペースを争うことだけでは十分でないように、海洋ごみとも戦わなければならないのです。海洋ごみは私たちには‘単なるゴミ’のように見えますが、海鳥にとってその影響は壊滅的です。

海洋ごみの問題がどれ程深刻かを示すなら、その脅威を受けている種にはEU野鳥指令と生息地指令で保護されている種も含まれているのです。ヨーロッパの北半球で夏に営巣するベニアジサシなどの渡り鳥は西アフリカ沖のギニア湾のゴミだらけの越冬地で採餌しています。ドイツ湾のヘルゴランド島のシロカツオドリは船で使われたロープや漁具の劣化したプラスチック糸のスクラップで巣を作りますが、雛はそれに絡まったり、運が悪いと窒息死してしまいます。

北海での数十年に及ぶフルマカモメのモニタリング・プログラムからは死んだフルマカモメの95%が胃の中にプラスチックが含まれていることを示しています。プラスチックは生涯に亘り消化されることなく残り、残酷なダイエット用のピルのように胃を一杯にします。

海は海底から水面までごみが一杯で、既に食物連鎖に含まれており、地元で行う毎日の海岸の掃除ではとても追いつきません。ですので、ごみが海で海洋ごみとなる前に対処することが、‘EUマリーン戦略枠組み指令’で定められた、2020年までにEUの‘良好な環境状態(GES)’を確実に達成するのに重要なのです。

現在何が行われているか

ドイツではバードライフ・パートナーの NABU が漁業および公共部門と協力して‘ごみを釣る漁業’プロジェクトを行っています。漁師は大きな収集袋を受け取り、そこに漁具に掛かっていたゴミを入れます。これを港に持ち帰るとごみは分類・分析され、無料で処分してもらえます。

ドイツではバードライフ・パートナーの NABU が漁業および公共部門と協力して‘ごみを釣る漁業’プロジェクトを行っています。漁師は大きな収集袋を受け取り、そこに漁具に掛かっていたゴミを入れます。これを港に持ち帰るとごみは分類・分析され、無料で処分してもらえます。

その他の出来ること

プラスチックの製造業者と設備製造者はごみを減らすために特別な責任があります。彼らは持続可能な製品の考案に投資し、資源の使用が少なくて済み、再利用が可能な耐久性の高い製品の製造とその促進を行わねばなりません。また製品の原料と製造工程で用いた添加物を公表するべきです。これからは全てのプラスチックはリサイクルされ、また同時に真に生物分解が可能なものでなければなりません。

しかし事態を改善するのに工場のオーナーになる必要はありません。休日に始めることが出来るのです。ビーチへ行く時、再利用が可能な製品を買い、自分用のバッグを使い、スーパーマーケットではビニール袋の使用を止めるのです。自分の捨てたものを拾うというのはどうでしょうか?最後に、使い捨てのテイクアウトは海でごみになるので、カフェに腰を掛け、本物のカップでコーヒーをお楽しみください。

今休暇中ですよね?

 

報告者: Nils Moellmann

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