鳥類はどこで一番脅威にさらされているか?

オナガサイチョウ 写真提供:© Thipwan/Shutterstock

自然に対する最大の脅威への取り組み。その優先順位を付けるため、持続不能な乱獲が行われている世界のホットスポットが新しい論文によって示されました。

今ではほとんどの人が、世界中の多くのサイ類が彼らの角の商業的な過剰採取により絶滅の危惧に瀕していることを知っています。サイの角は闇市で販売されているためです。同様に、すべてのセンザンコウ類も特にその肉と鱗を目的とした狩猟により絶滅の縁に押しやられています。持続不能な乱獲は海洋生物にとって最大の脅威であり、陸生生物にとって2番目(持続不能な農業に次いで)に重大な脅威です。しかし世界のどこでこのような脅威が起こっているかという情報はほとんどありません。

「サイエンス・アドバンス」誌に掲載された新しい研究が、持続不能な商業的狩り(密猟、過剰漁獲、狩猟および植物の採取など)が最も集中して行われている地域を明らかにしました。この研究では、持続不能な乱獲による(狩猟、漁業、樹木伐採を含む)脅威を受けている4,500種以上の鳥類、哺乳類、両生類、爬虫類、魚類、無脊椎動物および植物に関するデータを利用しています。

その例には、特徴的な くちばしを持つため大量な狩猟の対象となる東南アジアのオナガサイチョウも含まれます。本種の嘴は装飾用に彫刻されたり、昔からの薬品として利用されたりするからです。北アフリカのダマガゼル(ウシ科の動物)も、食料用として狩猟され、規制されておらず脅威にさらされています。多くのサメ類も漁獲の対象魚として、または混獲に脅かされています。

これらの脅威がどこに集中しているかを究明するために論文の著者は、陸地では都市エリアへのアクセスと交通インフラに関するデータを利用し、海では漁獲率に関するデータを標準化しました。その結果、最高度の脅威下にあると思われる地域は陸地の4.3%、海の6.1%に過ぎないことが分かりましたが、持続不能な乱獲により脅威にさらされている種の82%、絶滅危惧IA類の種の生息域の80%以上が含まれていることがわかりました。

「このことから、これらのホットスポットで収奪率を持続可能なレベルまで下げるために介入することは、多大な保全利益をもたらすため、大きな保護の機会となることを意味します。」と、バードライフの主任研究員で論文の共著者のStuart Butchart博士は言いました。

しかしながら現在、陸地ではこれらの地域のわずか16%、海では6%が保護区になっているにすぎません。

「持続不能な漁業、樹木伐採、狩猟に取り組むための広範囲の政策と並んで、これらのホットスポット内の保護区を拡大し効率的に管理することが急務です。」と、Butchart博士は付言しました。このような活動を支えるには、絶滅危惧種の需要を減らし、保護法をより効果的に施行し、商取引の法令順守を強化するための意識を向上させることが必要です。

そのような対応がなければ、今以上の絶滅に直面し、動植物製品に対する人間の欲望はさらに刺激されていたかもしれません。

報告者:Margaret Sessa-Hawkins

 

 

 

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