マダガスカルの新しい自然保護区

マダガスカル東部の森林の林床に生息するウロコジブッポウソウ
写真提供: Pete Morris

アシティ・マダガスカル(マダガスカルのバードライフ・パートナー)の多大な努力により、マダガスカルの自然にとって最も重要なサイト3ヶ所にマダガスカル政府より永久保全の措置が与えられました。

3ヶ所のサイトとはMahavavy-Kinkony複合湿地、Mangoky-Ihotry複合湿地およびTsitongambarika森林で、およそ80万ヘクタールの生態系を守り、数々の固有種や危惧種とその生息地になっています。

湿地に生息するマダガスカルクロクイナやマダガスカルウミワシからTsitongambarika森林の熱帯雨林の動植物まで、その野生生物の多様性は息を呑むばかりです。ここに生息する種のリストには新発見のカエルや爬虫類などでまだ命名されていないものも含まれています。

合計するとこれらのサイトは18種の危惧種と8種の準絶滅危惧種を保全し、二つの湿地ではそれぞれ4~5種の顕著な絶滅危惧ⅠB類と1種の絶滅危惧ⅠA類の種が居ます。

アシティ・マダガスカルは地元のコミュニティと共同でこれらのサイトを管理しており、既に数年に亘り管理を確実に行う役割を果たしています。彼らは以前は非保護区だったこれらのサイトを2008年には仮保護区にし、今回永久保護区にしたのです。これは、アシティ・マダガスカルが強力な自然保護NGOに発展したことと共に、バードライフがマダガスカルで活動を始めた18年間を考えると素晴らしい成果です。

この保護活動には資金や管理のための他の資源が伴っていませんが、保護区は単なる‘紙の上の公園’ではありません。3つのサイトを守る活動は10年以上も前に始まり、管理活動は全てのサイトで素晴らしい成功を収めています。永久保護区の指定は保護区を損傷する恐れのある大規模な開発を阻止しつつ、サイトの保全と持続可能な開発を後押しする法的枠組み、インセンティブ、政治的支援など、保護区の拡大を助ける多くの利益をもたらすでしょう。

「これらのサイトの法による永久保全はアシティのあらゆる活動と生物多様性保全に対して長期の保証を与えるものです。」とアシティ・マダガスカルの理事Vony Raminoarisoaは言いました。

(報告者:マーチン・フォーリー)

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