渡り性帆翔鳥への薬害を最小限に抑えるために: 新しいガイドラインが発表された

リフト渓谷/紅海地方全域で渡り性帆翔鳥は持続可能でない農作業による薬害を受けています。
写真提供:Sam Beebe, Ecotrust, CC By 3.0 – Flickr

帆翔鳥(soaring bird)はネズミや昆虫など農業の害獣・害虫を餌にすることにより農作物に対する自然の有害生物防除の働きをしています。けれども、リフト渓谷/紅海地方全域で彼らは持続可能でない農作業による薬害を受けています。

この問題に対処するためにバードライフの‘渡り性帆翔鳥’プロジェクトが‘リフト渓谷/紅海地方での渡り性帆翔鳥への農薬被害を最小限に抑えるガイダンス’を発表しました。

農業はリフト渓谷/紅海地方における重要な産業で、国内総生産(GDP)と幾つかの国での雇用に大きな貢献をし、地方の住民に少なからぬ所得を生み出しています。例えばエチオピアとスーダンの経済は農業を基盤にしており、それぞれGDPの41%と40%、雇用の85%と45%を占めています。しかしながら、このように重要な産業は長期的に人々や鳥に利益を与えるために持続可能な方法で行われなければなりません。持続可能な農作業の一環である帆翔鳥による生態系サービスが人にも野生生物にも有害な農薬の過剰使用により今危険に晒されています。

残念なことに、持続可能でない農業の拡大が生物多様性にかなりの影響を及ぼしています。農薬による薬害が最大の脅威の一つで、鳥、特に渡り性帆翔鳥の重大な死因になっています。この問題は2011年11月にノルウェーのベルゲンで開催された‘移動性動物種の保全に関する条約(CMS)’の加盟国会議で強調され、会議の決議として‘渡り鳥への薬害危機を最小化する’(決議10.26)が採択されました。

写真提供:João Coelho  Flickr

写真提供:João Coelho  Flickr

新たに作られたガイダンスには2つの有益な部に分かれています。第一部では昆虫、ネズミおよび害鳥から穀物を守り、捕食動物から家畜を守り、獣医薬の家畜への処方の目的で使用される化学薬品の影響を評価しています。第2部ではコミュニティ、産業界、NGO及び政府に対する渡り性帆翔鳥への農薬の影響を制限するための提案が含まれています。

このガイダンスの起草は専門家や利害関係者からの意見やアドバイスを受け、‘リフト渓谷/紅海フライウェイ沿いの農薬による薬害と渡り性帆翔鳥の保護’についての地域ワークショップにつながりました。この洞察に満ちたワークショップはバードライフとIUCN(国際自然保護連合)の主催により2014年4月にエチオピアで開催され、アフリカと中東からの参加者を集めました。

(報告者:Julien.Jreissati)

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