サイエンスが自然環境保全の効果を証明しています!

アバーディアの森に生息する絶滅危惧種の鳥、アボット・ムクドリ © Peter-Steward

バードライフ・インターナショナルの科学者が執筆に参加した学術誌『Science』に掲載された新しい研究によって、環境保全活動が生物多様性の損失を食い止め、回復させるのに効果的であることが解明されました。

 

この研究は、生物多様性を対象とした100年以上の保全行動と評価行動について調査結果をまとめたもので、フロリダの島々、アマゾンとコンゴ盆地の森林、そしてアジア高原の河川に至る世界各地で長期に渡る調査を行い、規模、期間ともに前例のないものとなりました。個々の保全プロジェクトの影響に焦点を当てることにとどまらず、665の試験を含む186の研究がメタ分析にまとめられ、保全介入が、介入がなかった場合の結果と比較して評価されました。

メタ分析によると、生物多様性の保全活動は、まったく活動のなかった場合と比較して、ほとんどのケース(66%)で生物多様性の改善がみられたか、その減少を遅らせたことが確認されました。さらに、保護区の設置と管理、外来種の駆除と制御、生態系の持続可能な管理、生息地の損失削減と回復などの介入策が非常に効果的であることも判明しました。

 

成功事例:

 

タイタ・ヒルズで森林再生に取り組むコミュニティメンバー © Gilbay Obunga

 

 

共著者でありバードライフ・インターナショナル主任科学者、スチュアート・ブッチャートのコメント:
「この研究は、保全の介入が種の個体数や生息地の損失を遅らせ、回復を可能にすることを証明するものです。自然の喪失と劣化が世界中に影響を及ぼす中、新たな生物多様性に関する世界目標が採択され、各国が目標を達成するために、自然への投資を拡大することを強く支持しているのです。」

 

 

バードライフのグローバルパートナーシップと卓越した科学的研究により、以下の分析が可能になりました:

 

さらに、私たちが学習し、活動を改善するにつれて、環境保全がより効果的になる可能性があることも指し示しています。

バードライフのサイエンスは、この調査において重要な役割を果たしており、自然界の生物多様性を回復し、増加させるためには、保全活動がローカルからグローバルなスケールで行われることが不可欠であることを改めて証明しています。

 

© Juan Carlos Valarezo

 

原文 Science shows conservation works! – BirdLife International

(本文を一部編集しました)

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