パラグアイの森林が遂に保護の対象に
書類上は設立から23年経っていたのですが、パラグアイのサン・ラファエル国立公園の一部が遂に本当に保全されることになりました。
1992年に法律により国立公園になりましたが、その場所が個人所有の土地だったので実際には今日まで真の保全は行われていませんでした。Guyra Paraguay(パラグアイのバードライフ・パートナー)がこの土地を買い上げ、パラグアイ政府に手始めにその一部を寄付したのです。
「今日は歴史に残る日です。私たちは生物多様性にとって非常に大切なエリアを保全するのです。」とサン・ラファエル保護区内の500ヘクタールを登録するセレモニーで環境大臣のRolando de Barros Barretoは言いました。
サン・ラファエルはパラグアイの‘上部パラナ大西洋森林’生態地域に残る最大の土地を守る、恐らく同国で最重要な亜熱帯森林保護区です。しかしこのエリアは開拓地や、マリファナ栽培と違法な森林伐採などの不法行為による圧力を受けているのです。
このエリアは多くの動植物にとって大切なだけでなく、今でも昔からのライフスタイルを続けているパラグアイ原住民Mbya族のコミュニティにとっても大切なのです。
「サン・ラファエル地域は‘上部パラナ大西洋森林’の最後の部分です。このような高湿度は世界の他の場所では見られません。」とGuyra ParaguayのCEOのAlberto Yanoskyは言いました。
自然にとってのサン・ラファエル地域の重要性から、同エリアはパラグアイで最初のIBA(重要生息環境)に指定されました。サン・ラファエルでは430種の鳥類、61種の哺乳動物、650種の無脊椎動物、52種の魚類、35種の両生類および322種の維管束植物が記録されています。
2006年にはサン・ラファエルの草原で3種の爬虫類の新種が発見されました。モニタリングと調査が進むのに伴い、固有種、絶滅危惧種および新種の記録数は確実に増えるでしょう。
サン・ラファエルに生息する鳥類は70種の大西洋森林の固有種、3種の自然草原の固有種と残りは南米に広く分布する鳥がミックスされて生息しています。少なくともそのうちの13種は絶滅危惧種、18種は準絶滅危惧種でその中にはナキクマゲラ、アカバネヒロハシタイランチョウ、オンドリタイランチョウ、キバラムクドリモドキなどの貴重な個体群が含まれています。
報告者:マーチン・フォーリー
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