渡り鳥保護のためにアフリカの一般人を強化するマニュアル

アフリカの学校の先生に配布された’春は生きている’キャンペーンの資料
左が1~3年生用、右が4~6年生用

渡りの驚異は科学や趣味として多くの人の心を捉えて止みません。その記録は18世紀、更には紀元前350年のアリストテレスの著書‘動物誌’にまでに遡ります。特に鳥の渡りに対する関心は殆どの地域で増加しており、アフリカも例外ではありません。これまでにアフリカの14の国、即ち、ボツワナ、ブルキナファソ、カメルーン、ガーナ、ケニア、マラウィ、南ア連邦、ルワンダ、シエラレオネ、チュニジア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエが元々は2006年にヨーロッパで開始された‘春は生きている’というプロジェクトに積極的に参加しています。‘春は生きている’プロジェクトはバードライフによる自然保護教育・活動イニシアティブで、最初は学生と教師を対象とし、次に広範囲のコミュニティを対象にして来ました。毎年フライウェイに沿って渡りを行う鳥は、愛する地球上のサイト、国家そして大陸のつながりを示す理想的な媒体です。

これまでヨーロッパ、アフリカおよびアジアのコミュニティの人々の心に刻まれていたこのプロジェクトの対象となる5つの最重要種はツバメ、ヨーロッパアマツバメ、ヨーロッパハチクイ、カッコウおよびシュバシコウです。これらの種はヨーロッパが位置する北半球では春を告げる鳥として広く知られていましたが、広大な母なる大地アフリカでは豊かな実りと季節変化のバイタリティを代表するものでした。アフリカはこれらの鳥にとって多くの理由から‘家’であり、その一つは冬の北半球の寒冷な気温を避けることでした。彼らは毎年8月にヨーロッパからアフリカへの旅を始め、9月1日ごろからアフリカに到着します。彼らは草原、屋根の上、木の枝などに住み、ヨーロッパに戻る旅を始める前の6ヶ月間、空中を帆翔したり旋回する姿が観察できます。

世界のフライウェイ地図 注:日本は地図の右端の’東アジア・オーストラリア・フライウェイ’に属する。

世界のフライウェイ地図
注:日本は地図の右端の’東アジア・オーストラリア・フライウェイ’に属する。

‘春は生きている’プロジェクトの採用はヨーロッパ、アフリカ、アジアで目立っていますが、依然としてもっと多くの市民が渡り鳥の生息地の保護活動に参加し、いろいろな場所で渡り鳥を観察する素晴らしい体験をする必要があります。バードライフ・アフリカ事務局はバードライフ・ポーランドと共同で最近1~3年生向けと、4~6年生向けの、アフリカの先生用のマニュアルを採用し開始しました。このマニュアルには鳥の識別方法、その習性、渡りの概念および鳥が渡りのルート上で直面する困難などのトピックが取り上げられています。マニュアルは子供用の双方向型で楽しい遊びも提供しています。これらの資料は子供たちの鳥とのかかわりを深め、彼らの若い心に刺激を与え、彼らの周りにある自然界への興味を育むことを目的にしています。またマニュアルは地元のコミュニティのグループや野生生物・自然クラブが利用することも出来ます。

(報告者:Obaka Torto)

 

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