タヒチヒタキの保護活動がバードライフの‘国民選択賞’を受賞するも新たな脅威が発生

タヒチヒタキへの脅威に対処する助けとするためにバードライフとManuは資金調達のための緊急アピールを始めました。
写真提供:Manu

Manu(ポリネシア鳥類学会: フランス領ポリネシアのパートナー)がバードライフ最初の‘国民選択賞’を選ぶ投票で勝ったことが今日明らかになりました。しかし、世界中で最後の10番の繁殖ペアに迫る外来種と大雨という新たな脅威により、お祝い気分は長くは続きませんでした。

「2013年を振り返って見ると、バードライフ・パートナーシップには非常に多くの特筆すべき成果がありました。Manuによるタヒチヒタキの生息地での外来種駆除活動にお祝いを述べます。これによりManuが16年前にこの活動を始めて以来去年は最高の繁殖シーズンだったのです。」とバードライフ・インターナショナルの臨時CEOのHazell Shokellu Thompson博士は言いました。

Manuは1998年以来絶滅危惧ⅠA類のタヒチヒタキのモニタリングや、ネズミなどの外来種の駆除、生息地の改善などを行って来ました。Manuが受賞した活動は最先端科学と自然保護教育の結合の結果です。子供たちは学校の育苗場にタヒチ原産の木を植え、ボランティアがこれを植樹し、環境保護活動家がボランティアと一緒に外来種と戦う活動を行いました。

その結果、去年は記録上最も成功した繁殖シーズンとなりました。ペアによっては2回の育雛を行って、これまでのシーズンの2倍の雛を育てました。このプロジェクトは世界で最も絶滅の危機にある鳥を救うバードライフの‘絶滅阻止プログラム’の一部となっています。

ところが2014年には新たな脅威が起きました。過去2週間にわたりタヒチを襲った大雨が丁度と巣立ちの時期重なり、巣立ち雛に危機をもたらしています。また数分内に成鳥、雛、卵を食べることが出来るファイアアント(ヒアリまたはカミアリ)がタヒチヒタキの生息する谷の端で発見された一方、保護活動のための資金が枯渇したのです。

「このような状況はタヒチヒタキにとって望ましくありません。タヒチヒタキにはその安全を守るために継続的な捕食者抑制が必要で、もし私たちが急いでファイアアントのコロニー駆除をやらなければこの蟻は鳥の生息地に到達し彼らを殺してしまうでしょう。」とManuのCaroline Blanvillainは警告しました。

「私たちは直ちに行動を開始しなければなりません。10番の繁殖ペアは巣を安全に保つために苦戦しています。金曜日に8羽の雛が大雨に耐えて生き残っていましたが、全ての雛がネズミや蟻からの脅威に対処する機会を必要としています。もし十分な資金があれば私たちは森林を巣立ち雛にとって安全な場所にすることが出来ます。」

タヒチヒタキへの脅威に対処するため、バードライフとManuは資金集めのための緊急アピールを始めました。2014年の繁殖シーズンの安全を確保するために総額で33,000英ポンドが必要です。

(報告者:ニック・アスキュー)

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