企業による生物多様性の保全に関する進展中の役割

Chris Wille氏   
レインフォレスト・アライアンス   

バードライフ世界大会に関連して行われたイベントの一つに、異なる分野の企業が集まり、環境の管理、より明確には、生物多様性の管理が戦略的なビジネスの発展において果たす重要で進展中の役割が討議されました。

レインフォレスト・アライアンス(‘熱帯雨林連合’の意味)の‘持続可能な農業部門’の理事クリス・ウィレが基調演説を行い、「環境NGOと企業の提携は、成長とリスク管理を確実に行う一方で、企業の環境対策の結果を改善し、目標とする自然保護活動に従事する上で非常に重要です。」と言いました。

世界でトップの採掘企業であるハイデルベルグ・セメント社とリオ・ティント社がこのイベントに参加し、生物多様性保全における採掘産業が果たす重要で進展中の役割を話し合いました。両社はバードライフとパートナーシップを組んで行ったケース・スタディと最善の実施例を紹介しましたが、このパートナーシップは他のビジネス分野でも有効です。これらの例は、ビジネス行為に利益をもたらすと同時にバードライフの生物多様性保護の課題も支援する、生物多様性のリスクと機会に対処する戦略的アプローチであることを説明しました。

ハイデルベルグ・セメント社の生物多様性・自然資源世界部長のマイケル・ラーデマッヘル博士は「環境を守るために地域コミュニティと一緒に活動するのが当社にとって本質的に価値のあることです。」と言いました。

リオ・ティント社の生物多様性・生態系政策のチーフ・アドバイザーのスチュアート・アンスティー氏は「バードライフなどの生物多様性に関係するパートナーと共同で活動することは当社の生物多様性目標とリスク管理を達成するために重要です。」と言いました。

採掘産業は長年にわたりバードライフと共に最先端を行く生物多様性保全活動と現場での実施活動を行って来ました。

バードライフ・インターナショナルで企業との関係管理を担当し、このイベントを開催したジョナサン・ステーシーは「私の12年間に及ぶ産業界とバードライフ・パートナーシップの協力関係の管理と開発は、全産業界に共通の重要な教訓があると信じています。相互に尊重しあい、企業と市民社会が共通の価値観を共有した上での公平なパートナーシップは、人々と私たち全員が依存している驚くほど多様ですが脆弱な生態系に持続可能な結果をもたらす助けとなることが出来るのです。」と言いました。

その他の企業による視点は、オーストリアに本社を置く世界的企業スワロフスキー社のデール・フォブス氏が特に述べました。バードライフと共同で活動することの価値について、彼は「バードライフとの共同活動は私たちの自然への深い献身を示し、私たちの情熱を共有するすべての人と協働する機会を与えてくれます。」と述べました。

 

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