2019年オーデュボン協会写真賞発表

アマチュア部門の受賞者Maria Kamaiの作品:花に止まるシロエリハチドリ

オーデュボン協会が2019年の写真コンテスト受賞者を発表しました。受賞した素晴らしい写真と、そこに映った鳥たちの姿をご覧ください。

オーデュボン協会(米国のパートナー)が、2019年の写真賞の受賞者を発表しました。6つの受賞作品と4つの佳作が選ばれ、グランプリ賞はKathrin Swobodaのハゴロモガラスの写真に授与されました。受賞作品は、米国とカナダ在住の2,253人の応募者から選ばれました。

今年は2つの新しい賞が加わりました。「鳥のための植物賞」と「フィッシャー賞」です。前者は撮影場所固有の鳥と植物を主役にした作品です。後者は、プロ、アマ、若者および「鳥のための植物」の全分野の中で、最も創造的なアプローチで表現した作品に授与されました。以下が受賞作品です。

グランプリ賞: Kathrin Swoboda

種名:ハゴロモガラス
撮影場所:ハントリー・メドウズ・パーク(ヴァージニア州アレクサンドリア市)

ハゴロモガラスは北米で最も数が多く、人目を引く鳥の一種です。春の初めに雄は沼地、池の縁、湿地、道端の溝などの上に止まり、肩の赤い斑紋を広げて繁殖テリトリーを宣言する目立つさえずりをします。

 

アマチュア賞: Mariam Kamal

種名:シロエリハチドリ
撮影場所:Dave & Dave’s国立公園(コスタリカ、サラピキ)

350種強のハチドリ類のほとんどの生息域は狭いのですが、シロエリハチドリはこの傾向に逆らってメキシコ南部からブラジル南部にわたって生息しています。適応力が高いので様々な熱帯雨林や林縁部での生息に成功しています。

 

アマチュア佳作賞: Melissa Rowell

種名:オオアオサギ
撮影場所:Wakodahatchee湿地(フロリダ州デルレイビーチ)

オオアオサギは、水生の獲物に飛び掛かるために凄い速さで突進することができます。成鳥は複雑な求愛ディスプレーとして、素早い突き刺す動きを行います。これは危険な動きに思えますが繁殖期の激しさにはふさわしいのです。

 

プロフェッショナル賞: Elizabeth Boehm

種名:キジオライチョウ
撮影場所:ワイオミング州パインデール市

キジオライチョウのレックと呼ばれる踊り場での掛け金は高額です。多くの雄がここでディスプレーを演じますが、訪れた雌のほとんどはレックの中心にいる数少ない有力な雄の1羽と交尾をします。その結果、次世代に受け継がれる遺伝子は強い雄の物になる傾向があります。

 

プロ部門佳作: Kevin Ebi

種名:ハクトウワシ
撮影場所:サン・ホアン島歴史公園(ワシントン州、フライデー・ハーバー)

ハクトウワシは、欲しいものは何でも食べます。死肉食への好みは控えめかも知れませんが、彼らは強力な捕食者であり海賊なのです。彼らは魚、哺乳動物、鳥など様々な動物を捕らえ、他の動物の獲物を盗むことも厭いません。

 

若者部門の受賞者: Sebastian Velasquez

種名:ツノメドリ
撮影場所:アラスカ・シーライフ・センター(動物園・水族館協会の認定)(アラスカ州スワード)

営巣のために土の中にトンネルを掘るニシツノメドリやエトピリカとは異なり、ツノメドリは通常1個の卵を岩の裂け目深くに産みます。このような営巣場所は調査のために近付くのが難しく、北太平洋に生息するツノメドリの生息地は近縁種ほどにはあまり知られていません。

 

若者部門の佳作: Garrett Sheets

種名:ボボリンク
撮影場所:ダン・ランチ・プレーリー(ミズーリ州、リンカーンタウン)

米国とカナダの草原に営巣するほとんどの鳴禽類は、精々のところ短距離の渡り鳥です。ボボリンクは顕著な例外で、秋になると北米から完全に居なくなり、冬を南米のエクアドル南部で過ごします。ボボリンクは、渡りの前に換羽をし、雄はおしゃれな夏の羽衣をあまり目立たない黄褐色のものに変えます。

 

フィッシャー賞: Ly Dang

種名:マユグロアホウドリ
撮影場所:サンダース島(英国海外領、フォークランド諸島)

生涯の大部分を南極洋で送るマユグロアホウドリは、信じられないような長い翼を使って難なく上昇や滑空を行う大気の達人です。フォークランド諸島では、飛翔能力ではアホウドリの対極にいますが、海での生活に素晴らしい適応をしたペンギンと営巣コロニーを分け合っています。

 

「鳥のための植物」賞: Michael Schulte

種名:ムナグロムクドリモドキ
撮影場所:カリフォルニア州サンディエゴ

ムナグロムクドリモドキは、軽いけれども耐久性のあるぶら下がり型の巣を作ります。亜熱帯気候に生息する彼らは、ヤシの長くて丈夫な繊維の完璧な巣材を見つけます。しばしば巣をワシントンヤシの葉の下に結びつけるので、彼らの古い呼び名は「ヤシノハオリオール」という別名でした。

 

「鳥のための植物」賞佳作: Joseph Przybyla

種名:アメリカムラサキバン
撮影場所:サークルBバー保護区(フロリダ州レイクランド)

アメリカムラサキバンは、クイナ類最善の形質を併せ持っているように見えます。本物のクイナのように密な湿地をすり抜ける一方で、オオバンのように開けた水面を巧みに泳いだり潜ったりします。餌があれば目立つ黄色の足を使い、時には木にも登ります。

 

報告者:BirdLife International

 

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