視察報告～インドネシア・ハラパンの森

バードライフは、ブルーン・インドネシア（インドネシアのパートナー団体）と共同で、インドネシア・スマトラ島南部の熱帯雨林「ハラパンの森」の保全活動を進めています。また2018年度より富士通株式会社の支援を受け、ハラパンの森で実施されている森林パトロールの効率化を図るプロジェクトを実施しています。

富士通株式会社プレスリリース：インドネシアにおける熱帯雨林の保全活動への支援を実施

このたび、活動状況の確認、ワークショップの開催及び、今後の取組に関する情報交換のため、2022年4月末に当団体の職員が現地を視察してきましたので、ご報告いたします。

 

１．ワーククショップの開催

ハラパンの森の４チーム（パトロール、生物多様性、ビジネス、コミュニティー）のマネージャーやスタッフと共に、これまで実施してきたサイバートラッカーを利用した取り組みについて課題の洗い出しや、今後の展開について５日間に渡り検討しました。

 

２．レンジャー向け講義の開催

パトロールチームのレンジャー向けに、当団体職員が話をする機会を得ました。当日は２５名のレンジャーが集まり、夜の８時から約１時間、レンジャーに必要な技術や知識についてお話ししました。レンジャーからは、日本の森林保全の状況などについて多くの質問がありました。また、先住民の隊員から森との向き合い方や、森の変化について話を聞くことができ、双方にとって刺激的な時間を過ごすことができました。

 

３．監視塔視察

10万ヘクタールという広大な森林を守るためには、時には高い位置から森を監視し火災を発見することが有効です。そこで、2021年に高さ25mの鉄塔を2棟建設し、レンジャーが毎日鉄塔に登り監視しています。（当団体職員も鉄塔に登り、実際の火災を目にしました。）

 

視察を終え

コロナ渦で、約2年間訪問することができず、ハラパンの森で働くスタッフの事がとても気がかりでした。今回現地を訪問し、多くのスタッフと語り合い、無事を確認することができました。また、本活動の目的の再確認や、新たな取り組みに向けた合意形成ができ、今後の連携強化に繋がったと感じています。今後も、是非皆さんにハラパンの森での活動を応援して頂きたいと思います。

 

ハラパンの森での本活動の詳細はこちら