勝利!ポルトガル沖の石油掘削計画凍結
11月初旬のプレスリリースによれば石油会社Galp-Eni社は、ポルトガルの南西部沖での石油ガスの掘削計画を断念しました。これは、法廷で争った自然保護活動家が苦労して得た勝利ですが、まだ法的費用を争っています。
ポルトガル政府の支援を得て、Galp-Eni社は自然保護区に隣接するアルガルベ沖で石油ガスの掘削を計画していました。SPEA(ポルトガルのパートナー)や他の関連団体を含む地元と国の環境NGOは、市民を巻き込み法廷で争いました。彼らはこの場所での掘削は重要な自然遺産サイトだけでなく、この地域の生物と、観光に大きく依存している地域住民の生計に重大な危機を招くと主張しました。
長期の複雑なプロセスの後、8月に法廷は9月から始まることになっていた掘削の中止を一時的に命じました。その間、環境保護活動家はアクセス権を永久に取り消すための法的活動を進めていました。ポルトガル政府もGalp-Eni社も裁判所の決定に対して上告していましたが、プレスリリースでは彼らが計画を断念したことを示しています。この発表の法律的な意味は、ポルトガル政府の本件に関する立場と共に、まだ明確ではありません。
アルガルベ西岸沖の予定の掘削サイトは、野鳥および生息地指令で保全されており、「海洋戦略枠組指令」によりマリーン保護区になることが提案されている場所の僅かに外側です。
このエリアは北大西洋と地中海の間を旅するミンククジラやナガスクジラなどの渡り性鯨類が利用する重要な場所です。ここにはネズミイルカとハンドウイルカも生息しており、彼らのエコーロケーション(反響定位)は掘削作業による騒音で深刻な影響を受けるでしょう。この地域での掘削は絶滅が危惧されるヨーロッパミズナギドリやシロカツオドリなど、このエリアをフライウェイとして利用する渡り性の海鳥にも危険を及ぼすかもしれません。
掘削サイトでの毎日の操業は、オイル漏れによって起こりうる深刻な破壊は言うに及ばず、海岸近くの岩礁から海面下の峡谷などの深海の環境まで、このエリアの生物多様性に深刻な脅威を招くかもしれません。シャチ、ウバザメ、タイセイヨウクロマグロ、アカウミガメ、アカサンゴなどの絶滅危惧種にも危険が及ぶ可能性があるのです。
報告者: Sonia Neves
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