アフリカ山地のホットスポットに対する5年間の成功が第2段階へ

老齢の熱帯雨林で有名なマブ山 写真提供:© Julian Bayliss

5年前、バードライフは今は豊かだが極めて危険が迫っている東アフリカ山地のホットスポットを管理するための資金を授与されました。最初の5年間が終わろうとする今、私たちは成功したこと、学んだことを顧みてこの素晴らしい活動を、これからも長く続けるにはどうしたら良いか考えています。

岩山のピークが流れ去る雲で遮られ、繁茂した緑の森の絨毯から突き出ています。これらの山々の多くは火から生まれ、火山として世界に現れたものですが、今ではその様子はこれ以上ないほど穏やかです。これが東アフリカ山地ホットスポットで、1万種を超える動植物(その3分の1が固有種)にとって非常に重要なサイトです。

2012年10月バードライフは、クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金(CEPF)の資金支援を受けて、この美しくかつ重要な地域を保全するための投資プログラムの実施を開始しました。

それから5年経ち、第1回目の投資サイクルが終わりました。その期間全体を通して、地域実施チーム(RIT:バードライフ、IUCNおよびEWNHS=エチオピアのパートナーの共同体制)は大きな影響をもたらしました。彼らはこの地域の104の保護活動グループと共に活動しました。また、このホットスポット全域の13の国に跨る76のKBA(生物多様性重要地域)で135の建設的なプロジェクトを支援しました。エチオピアの高地からジンバブエとモザンビークの国境の山々まで、この話は我々の成果の一つです。

RITはこの成功を長期間続けるにはどうすれば良いか、ということを討議するためにタンザニアのダルエスサラームに集まりました。バードライフのRITコーディネーターで、RITのチームリーダーでもあるMaaike Mantenは、この5年間を困難も多かったが非常にワクワクするものだったと総括しました。

計画は今、地球環境ファシリティ(GEF)の資金支援による第2段階に引き継がれます。MaaikeはRITがこれまでに達成したことを守る以上のことをして、自然のために更なる勝利をつかむことを確信しています。

「現在2年間の新しい暫定段階の準備をしているところです。先頃17回目の提案募集を行い、4ヶ国で活動を続けるために小規模助成金による活動を心待ちにしているところです。」とMaaikeは言いました。

 

学んだこと

この投資計画の将来は、過去5年で学んだことに基づくことになるでしょう。これには優先的エリアへの集中、地元コミュニティが補助金受領プロジェクトに益々加わることを確実にする、そして、能力の高い補助金受領者も低い受領者も共に活動することが求められます。今後2年間では、ケニア、ルワンダ、タンザニアおよびウガンダに集中するでしょう。CEPF RIT 東アフリカ山地ホットスポットの諮問機関のメンバーIan Gordonはその理由を次のように説明しています。

「これら4カ国における生物多様性の集中度と基本的な能力は他国よりも高いのです。これまでのこれらの国への投資により、しっかりした能力形成に十分であるため、彼らはもうCEPFの資金支援に頼らなくても良くなるでしょう。」

東アフリカ山地ホットスポットの一部を形成する休火山キリマンジャロ山(タンザニア)写真提供:© Chris17 / Wikimedia Commons

2段階

過去5年間でCEPFプログラムは個々のNGOが、ホットスポットが広がる国のKBAを特定、管理、モニタリングする能力を構築しました。プログラムの第2段階では、これら4カ国の政策と民間部門における保全目標の主流化に焦点を当てます。

鉱山会社が保護区の隣あるいは内部で操業しているルワンダとウガンダでは、CEPF RITは民間企業と共同で活動し、企業にあまり破壊的でないオイルやガスの抽出など、より環境に優しい方法を採用するように意識を変えさせる団体に補助金を出すでしょう。

「もしそうなれば、それは民間企業が自然保護の観念を理解し、それを操業方法の一部にしたことを意味します。」と、CEPFの東アフリカ山地ホットスポットの補助金ディレクターのDan Rothbergは言いました。

タンザニアとケニアでの焦点は政策の変更です。そのために持続可能な土地利用、石炭採掘および水の管理を促進する法律の制定を後押しするプロジェクトに、資金を支援します。重点はエネルギー、森林および水の管理政策です。

CEPFはまた生態系サービス・スキームのための支払いを設定する3つのプロジェクトの資金支援を継続します。これはケニアとウガンダの農民に、土地をより持続可能に利用することに対してインセンティブを提供するものです。これら3つのプロジェクトはキガリ(ルワンダの首都)とナイロビ(ケニアの首都)を本拠とする地域実施チームにより支援されるでしょう。

「このチームは本当に素晴らしい!私たちは簡単には行けない遠い場所にモニタリングの旅に出ますが、そこに着けば、そこで行われていること、周囲の自然そしてチンパンジーや鳥や蝶々やその他多くの重要な種を見ることができるのです。もう笑顔にならずにはいられません。やるべきことがあり過ぎて、止めるわけには行きません。」とMaaikeは言いました。

 

報告者:Jude Fuhnwi

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