外来種: 生物多様性に対する時限爆弾

彼らは欧州連合(EU)だけで毎年125億ユーロに相当する損害の原因です。2月21日、バードライフとIUCN(国際自然保護連合)がブリュッセルでの欧州議会で、3月に予定されているこの問題に対処することを目的とするEU法制定の立案に先立って、このカチカチと時を刻んでいる時限爆弾を明らかにするためのイベントを共催しました。

ヒトスジシマカからキタアメリカブタクサまで1万種を超える外来種が欧州に足場を固めており、少なくともそのうちの1,500種は有害であることが分かっています。特定外来種(IAS)による経済的損失のよく知られている一例は、黒海におけるアメリカクシクラゲのケースです。このクラゲはアメリカ大西洋岸から船のバラスト水に混じって欧州にやって来ました。新しい環境には天敵が居ないため、クラゲは驚くほどの勢いで増殖しました。このクラゲの侵入により数年で黒海の商業漁業はほぼ壊滅状態となり、またアンチョビ減少の影響で15万人の漁業関係者の職が失われる主要因になりました。

欧州委員会環境委員のJanez Potočnikは開会の辞の中でこの問題の根源は世界中で旅行や取引が増加するグローバリゼーションが関係していると述べました。外来種の多くは衣服、手荷物、積荷などと共にやって来ます。欧州の外来種のうち10~15%は事実侵略的で、欧州に根を下ろし、拡散し、原産の生物多様性だけでなく人の健康や生態系サービスにも害を及ぼしています。たとえばブタクサの花粉は欧州住民の大部分に対して激しいアレルギーを引き起こし、そのための医療費は数十万ユーロに達しています。「特定外来種には国境がありません。」とJanez Potočnikは述べ、欧州はこの問題を解決するための指導方針を必要とすると提案しました。

これら外来種の拡散を制限する共同アクションがその第一歩でしょう。特定外来種(IAS)がEU加盟国にもたらす深刻な影響を考慮して、リスク・ベースのアプローチが推奨されます。欧州は特定の種の禁止処置よりもむしろ予防に努力を集中するべきで、それにより彼らのEU侵入を防ぐべきです。国境検問所などの既存システムを発展させることが法律の効果を最大限にする道でもあるでしょう。

気候変動は、将来のみならず現在も、温暖化とそれに伴う他の有利な条件により特定の外来種が新しいエリアで繁殖をし、どのように状況が進展するかに関して大きな影響があることが分かっています。RSPBの環境・種部門のヘッド ポール・ウォルトン博士は「対策が取られているにもかかわらず、問題は悪化しており、気候変動はIASが定着しやすい状況を作り出しています。」と言いました。

IUCNの事務局長ジュリア・マートン・ルフェーブルは閉会に際して「一般の人たちを市民科学者だと思わせるようにしましょう」と一般の関心を高めるキャンペーンを呼びかけました。これは人々がある種に起因する損害を知ることで自分たちの住む場所でアクションを起こし、どれがそのような問題種かを知るということを意味します。

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