今年のクリスマス・バード・カウントは史上最大の規模に!
2012年12月14日から2013年1月5日の間に北アメリカ全土で6万人以上のボランティアたちが第113回目となった毎年恒例のクリスマス・バード・カウント(CBC)で野鳥の数をカウントします。今シーズンのCBCはかつてない規模となり、観察地域の範囲を拡げ、冬鳥の分布に関するより多くの情報を集める予定です。
クリスマス・バード・カウントは米国オーデュボン協会が主催し、カナダではバード・スタディズ・カナダが協力するプロジェクトです。
昨年度はこれまでの記録を破りました。63,223人が参加し、合計2,248のカウントで6千万羽以上が記録されました。すべてのカナダの州と地域、全米50州、一部の中央アメリカと南米、バーミューダ、西インド諸島および太平洋諸島からのボランティアがこの世界最古の市民参加型の科学調査に参加しました。
今年のプログラムには幾つかの変更があります。「私たちは参加費をなくし、言語を追加し、記録をデジタル化し、市民科学を年間を通したものにする予定です。」とオーデュボン協会の会長兼CEOのデービッド・ヤーノルドは言いました。「クリスマス・バード・カウント(CBC)はボランティアの力により自然保護政策を巨大なスケールにする知識を集めることに役立ちます。CBCは世界最大、最古の動物の個体数調査で、私たちは全員ここに参加することに誇りを持っています。参加費を無料にすることにより、これまで以上に多くの人たちがこの企画に参加してくれることを期待しています。」
「CBCは単に鳥の数を数えるというだけのものではありません。」とバード・スタディズ・カナダのCBCコーディネーターのディック・カニングは言いました。「CBCによるデータは数百もの論文審査の対象となる科学研究の中心にあり、アメリカ大陸全体の野生生物管理者による決定を知らせるものです。鳥は私たちも共有している環境に対する脅威を早い段階で知らせる指標なので、この調査は北アメリカと、今後はさらに西半球での重要な調査なのです。」
CBCの結果は、気候変動がすでに鳥に与えているドラスティックな影響や、クロムクドリモドキなどの普通種の気掛かりな減少を明らかにしています。何十年ものデータは保護を必要とする鳥が何かを特定する際の助けになるだけでなく、保護活動の成功例も示してくれます。CBCはハクトウワシの復活や水禽の個体群の大幅な増加を立証することの助けになりましたが、どちらも保護活動の成果でした。
この世界最古の野生生物調査は1900年にフランク・チャップマン博士が休日の‘サイド・ハント(ついでの狩猟)’の代替案を提案したことから始まりました。‘サイド・ハント’は小鳥を含む最も小さな獲物を誰が打ち落とすかをチームで争う遊びでした。チャップマンはこれに代えて鳥の数を数えることを提案したのです。