富士通:インドネシア・スマトラ島の森林保全

プロジェクト背景

バードライフは、ブルーン・インドネシア(インドネシアのパートナー団体)と共同で、インドネシア・スマトラ島南部の熱帯雨林「ハラパンの森」の保全活動を進めています。ハラパンの森はインドネシアにわずかに残存する貴重な「低地熱帯雨林」で、東京都の約半分の面積(約10万ヘクタール)を有する広大な森林です。周辺の地域はアブラヤシのプランテーション開発が盛んに行われており、ハラパンの森でも地元住民による違法伐採や開墾などの脅威にさらされています。


アブラヤシのプランテーション開発が進む周辺地域

残された貴重な森林を守るためハラパンの森は、2008年インドネシアで初めて生態系修復コンセッション制度(Ecosystem Restoration Concession:ERC)に指定されました。そこで、森林を違法活動から守るパトロール活動の他、森林を従来の生態系へと回復させる活動、スマトラトラやスマトラゾウなど希少な生物の保全、アグロフォレストリーによる持続可能な利用に関する活動を実施しています。

【関連リンク】

バードライフの活動:森林の保全
コンセッション制度を利用した熱帯林の再生(環境省)

プロジェクト概要

ハラパンの森では、10万ヘクタールにもおよぶ広大な森を6つのフィールドオフィスを基点にパトロールを実施しています。しかし電気や通信施設などのインフラが整っていない環境下で、広大な森をパトロールするには、相当な時間と労力がかかります。また、それらのデータ集約、解析にも時間を要し、本来注力すべき森林再生への対応が遅れています。

そこで、2017年度より富士通株式会社の支援を受け、パトロールで得た現場の状況をその場で入力できるICT端末の導入を進めるプロジェクトをスタートしました。今後、パトロール活動の効率化を図るとともに、森林再生に関する活動も促進していきます。

【関連リンク】

富士通株式会社プレスリリース:インドネシアにおける熱帯雨林の保全活動への支援を実施(2018年3月28日)