タイ・シギ・チドリ類の生息地として復元した場所でヘラシギを確認
バードライフは、タイのパートナー団体であるBCST (Bird Conservation Society of Thailand)と共同で、ヘラシギの保全プロジェクトを実施しています。
プロジェクトの一環として、荒廃した塩田をシギ・チドリ類の生息地として復元する取り組みを進めています。2017年秋より、約20ヘクタールの土地を確保し、新鮮な海水を取り入れ、水位の管理を行うなどの活動を実施しています。その結果、環境は見違えるように改善し、活動前の昨シーズンにはシギ・チドリ類は数十羽しか確認できなかったものが、今シーズンは1,000羽を超えるまでになりました。
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復元前(上)と復元後(下)の活動地の様子 ©BCST
さらに、これまでは周辺の塩田でしか見られなかったヘラシギが、復元活動を行った場所で見られるようになったのです。2018年は1月中旬から4月上旬にかけて実施した月2回の調査では、ほぼ毎回確認されました。多いときには、一度に5羽が記録されました。
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1枚の写真に4羽のヘラシギが収まるのは大変貴重 © Ayuwat Jearwattanakanok
今後は復元した生息地の維持管理のほか、新たに開設したビジターセンターを活用したエコツーリズムによる地域住民の生計向上と保全の啓蒙活動を進めます。
このプロジェクトは、トヨタ環境活動助成プログラムの支援により実施しています。