汚染物質がカナダの象徴的な鳥に脅威を

ハシグロアビが危ない:化石燃料による汚染が疑わしい原因
写真提供:Sandra and Frank Horvath

バード・スタディ・カナダ(BSC: カナダのバードライフ共同パートナー)からの新報告によれば、カナダの野生生物の中でシンボルとして最も親しまれている種の未来が不確かに思えます。‘カナダの湖沼のアビ類調査 1981~2012’によりハシグロアビの困難な傾向が明らかにされました。汚染(水銀および酸性雨による)が疑われる原因です。

今のところハシグロアビは安定的な個体数を維持するのに十分な数のヒナを産むことに成功しています。しかし、BSCの調査では彼らの繁殖の成功度(孵化後6週間まで育った若鳥の数で定義)が1992年以後大きく低下しています。この傾向は更にひどいニュースが間近に迫っていることを示します。もし今の減少率が続くと、ハシグロアビの個体数は20年以内に減少に転じると予想されます。

「今や事態は転換点に近づいています。年間繁殖成功度は間もなく本種が個体数を維持するのに必要とする最少数を下回るかも知れません。」とBSCのダグ・トーザー博士は言います。「ハシグロアビの世界中の個体総数の95%がカナダで繁殖するので、カナダ人には本種の個体数をモニターし保護する大切な役割があるのです。」

水銀と酸性雨が湖沼の健全さに影響を及ぼし、本種の繁殖成功度を直接に減じます。化石燃料の燃焼(自動車や石炭を使った発電など)が水銀や酸の排出の原因です。空中からこれらの汚染物資が湖沼に向かいます。食物連鎖で上位に位置するハシグロアビは湖沼の健全度、特に汚染のレベルの有力な指標となります。

水銀のレベルが高くなるほどハシグロアビの行動は緩慢になり、その習性に影響を与えます。水銀を多く浴びた成鳥ほどヒナのために餌を捕る時間が短くなり、繁殖テリトリーを守らなくなります。ヒナは免疫系を危険に晒し、あまり捕食者から避けることが出来なくなります。その一方で酸性度が高くなった湖沼には魚が少なくなり、アビは若鳥をあまり作らなくなります。

個人はアビや湖の調査や保全を支援することと、バード・スタディ・カナダ(BSC)の科学プログラムに参加することにより、現状を改善することが出来ます。その結果は化石燃料の燃焼による有害物質の排出を減らすための更なる活動を支えます。

これらの調査結果は30年に亘るBSCの科学者とボランティアの調査員による調査に基づいています。3000人以上の市民科学者とBSCのメンバーがこの調査が出来るように時間、データおよび支援を提供しました。詳しくは今春発行された‘鳥類の保護と生態学’の中の‘カナダの湖沼のアビ類調査’紙をご参照ください。

バード・スタディ・カナダ(BSC)の‘カナダの湖沼のアビ類調査プログラム’では国内で20年に亘り(オンタリオ州では32年)ハシグロアビの繁殖成功度を追跡しています。BSC は野鳥とその生息地への理解と保護を進めています。BSCはカナダの鳥類の調査と保護のための慈善団体です。

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