地域の人々の支援

近年、森林伐採や資源の過剰調達など、人間活動による自然破壊は加速する一方です。特に生物多様性が豊かな熱帯雨林の伐採は深刻です。そのため保全活動が各地で実施されていますが、このような場所では、森林資源に依存して生計を営む地域住民との軋轢が保全に大きな障害となることがあります。地球の環境や生物の多様性を守るためには、地域住民の理解と協力が不可欠です。生物多様性が守られ、豊かな森から地域住民自身も恵み(生態系サービス)を享受できれば、自然と共存する持続可能な暮らしを営むことができます。


バードライフの取り組み

バードライフは各国・地域のパートナー団体と協働し、地域の人々を支援することで、持続可能な環境保全活動を進めています。アジアでは特に、森林伐採により多くの動植物が危機的な状況となっているインドネシア(スマトラ島、スラウェシ島フローレス島など)やマレーシア、ベトナム、タイ、フィリピンで、地域住民の生計向上と環境保全の両立を図る取り組みを進めています。住民の生計を向上させ、事業終了後も主体的に生計が営めるよう、生産技術のみならず、資機材、運営管理、財務管理、マーケティングや利益配分方法等も含めた人材育成をしています。また、住民の生物多様性保全への理解を促進させるための、教育活動にも力を入れています。

多くの企業にとっては、企業と生物多様性の関わりを把握することが難しく、「どのような取り組みを実施したらよいのか分からない」という声がよく聞かれます。このような企業からの要望を受け、バードライフ・インターナショナル東京では、生物多様性に関する企業活動を支援する取り組みを行っています。