自然保護の目標設定のための基準を改良すること
8月末にバードライフ・ヨーロッパは英国グラスゴーで開催された第3回欧州保全生物会議に参加しました。この会議はSCB(保全生物学会)により企画されたもので、研究者、政治家、保護活動家の間のコミュニケーションを促進することにより保護活動の成功例を増加させることが目的でした。特に力を入れたのは保護活動分野の若返りを図るために学生やキャリアの浅い研究者の参加でした。
バードライフ・ヨーロッパは“鳥のための保護目標の設定: 最小限の受け入れ可能な基準を確保するための方法と基準”という表題のワークショップを開催しました。6年ごとにEU加盟国は欧州委員会に対して‘生息地指令’で規定される種と生息地の保全状態を報告する義務があり、これと‘野鳥指令’を合わせて欧州の自然保護政策の基軸になっています。
2007年の第1回目の報告の結果はEU基準では僅か17%の種と生息地が‘望ましい保全状態’にあることを明らかにしました。しかし、この評価は加盟国が個々に行った評価によるもので、各国がそれぞれに作ったFRV(望ましい基準値)を用いています。FRVは保全状態を評価する際に用いられる主要なパラメーター(面積や個体群のサイズなど)のための閾値です。
バードライフの欧州科学およびデータ部長のイアン・バーフィールドは「FRVは純粋に科学的根拠に基づいたものでなければなりませんが、2007年では多くが‘専門家の判断’を用いられましたが、そうではない評価もありました。ですから評価結果の一部の基盤にはやや疑わしいものも含まれていました。」と述べました。‘鳥と生息地指令タスク・フォース’を通して、バードライフは進展の度合いを見直し、公平な条件への幅広いガイドラインを作って来ており、EU全域やそれ以外の地域でも最小限の基準が適用されることを確保しています。
バードライフ・ヨーロッパを代表してEU自然政策担当のSophie HerbertとEU農業・バイオ燃料政策担当のTrees Robijnsも参加しました。