ロード・ハウ島からネズミがいなくなる
バードライフ・オーストラリア(オーストラリアのパートナー)は連邦環境大臣トニー・バークおよびニューサウスウェールズ州環境大臣ロビン・パーカーによる9百万ドルを使ってロード・ハウ島からネズミを駆除するという最近の声明に喜んでいます。
世界遺産地域であり又世界的に重要なIBA(重要生息環境)でもあるローダオ・ハウ島には182種の鳥が生息し、そのうちの3種は固有種であるという、オーストラリアで最重要な海鳥の島の一つです。
しかし島に人が定住するようになって以来、ネズミや人が関係する影響を受けて9種のロード・ハウ島の固有種が絶滅し、今でもオーストラリアで危急種とされているシロハラウミツバメやロードハウクイナを含む少なくとも13種の鳥がネズミによる脅威を受けています。ネズミは13種の無脊椎動物と2種の植物の減少や絶滅に関係していると見られています。
ロード・ハウ諸島はオーストラリアで唯一のシロハラウミツバメの繁殖地であり、また、カワリシロハラミズナギドリが繁殖する2箇所のうちの一つです。ネズミによる捕食の結果、両種とも本島ではもう繁殖を行わず、今では沖合いにあるネズミの居ない小島バールズ・ピラミッド島でのみ営巣しています。
去年、バードライフ・オーストラリアはロード・ハウ島からネズミを駆除するための資金を確保するキャンペーンを行いました。私たちが発行した‘オーストラリアの鳥の現状2010年版’ではロード・ハウ島からのネズミの駆除が優先事項であることを強調し、保護部長のサマンサ・ヴァインは関係する議員全員に手紙を送り、‘私たちの国を大事にしよう’プログラムの下でこのネズミ駆除計画の資金を確保することを訴えました。また私たちはサポーターに同じ活動を行うよう求めました。
皆の少しずつ行った努力のお陰で無人島の一つで近々最大規模のネズミ駆除活動が行われることになりました。これは世界的にも生物多様性のため永続的な保護活動による利益となるでしょう。少なくとも13種の鳥、49種の植物、12の生態学的共同体、そしてその他多くが利益を受けます。捕食と資源争いの軽減は気候変動に対しても島に生息するすべての種の回復力を強化するでしょう。