ノルウェーのイヌワシ保護法が改正される恐れ
ノルウェーで同国のイヌワシ保護に関する法律改正について、激しい論争が起きています。来週ノルウェー議会で新法案への投票が行われる予定です。同国では、1968年以後、イヌワシや他の猛禽類は法律によって保護されて来ました。しかし、新しい案では、トナカイなど家畜がイヌワシにより殺され減っているという考えにもとづいて、イヌワシの個体数の削減を訴求しています。
NOF(Norsk Ornitologisk Forening: ノルウェーのパートナー)は、このような考えは科学的証拠に基づいたものではないばかりか、他の北欧や欧州諸国への前例になる恐れがあると考えています。また、NOFが引用した科学的証拠によると、イヌワシの個体数と家畜の損失には関連がないことが示されています。
NOFの会長 Kjetil Solbakkenは「イヌワシを射殺するなどヨーロッパでは聞いたことがありません。何の被害も及ぼしていないはずのイヌワシを駆除すれば、ノルウェーは世界の‘恥さらし’になるでしょう。」と言っています。ノルウェーの環境局もイヌワシ保護法の改正案を支持していません。
NOFは間違った、あるいは誤って解釈された考えに基づいてイヌワシ保護法を改正すれば、種を危険にさらすこととなり、保護対象種に対して猟期を設けるという酷い前例とならないよう、国際的な判断を望んでいます。
報告者: Christopher
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