ケニアが優れた計画に贈られる王立都市計画協会(RTPI)賞を受賞

受賞を祝うタナ川デルタ・チーム
左から:Paul Matiku(ネーチャー・ケニア)、Helen Byron(RSPB)、
Peter Nielsen(Planning Green Futures社)、Sarah Sanders(RSPB)
写真提供:©RTPI

ケニアの‘タナ川デルタ土地利用計画(LUP)’と‘戦略的環境評価(SEA)’が優れた計画に贈られる国際的に名誉ある賞を受賞しました。タナ川デルタLUPとSEAが5月5日にロンドンで開催された今年度の王立都市計画協会(RTPI)賞の授賞式で国際優秀計画賞を勝ち取ったのです。

RTPIの優秀計画賞は優れた計画に光を当て、計画立案者とその計画が社会に与える貢献を表彰するものです。この賞は30年以上に亘って続いており、様々な分野で争われてきました。

「私たちは今回の受賞を喜んでいます。昨年6月に明らかにされた‘タナ川デルタLUP’はケニアで初めての土地と自然資源を管理するための画期的な方法です。」とネーチャー・ケニア(同国のバードライフ・パートナー)の会長Paul Matiku博士は言いました。「これは同デルタの今後の開発における政策と意思決定に資する総括的な枠組みなのです。」

バードライフのアフリカ地区ディレクターJulius Arinaitwe博士はこの賞を勝ち得たことはネーチャー・ケニアにとって大変名誉あることだとして、次のように言いました。「バードライフは、ネーチャー・ケニア、ケニア政府、地元当局が、生物多様性と開発行為の間にある複雑な関係を考慮しているこの賞を受賞したことを祝福します。バードライフはアフリカの他の河川デルタ系においても同様のアプローチを取ることを奨励して参ります。」

ケニアで最長のタナ川 写真提供: ©Wikipedia

ケニアで最長のタナ川
写真提供:©Wikipedia

この‘土地利用計画(LUP)’は現在の傾向と将来のシナリオを慎重に解析した結果作成されたもので、きれいな水の入手機会の増大、持続可能な生計手段の改善、安全、公平性、生物多様性保全の強化、樹木被覆の増加が見込まれます。

「この素晴らしい応募案件は全ての基準に強力に言及しており、判定者は他のプロジェクトから受けたインスピレーションを独自のものに統合する力に感銘を受けたのです。その過程で彼らはこの分野の将来の計画者に遺産を残しました。」とRTPI賞のアドバイザーのRoisin Wilmottは言いました。

RSPB(英国のパートナー)のSarah Sandersは次のように言いました。「この賞は注意深い計画立案により自然保護と開発行為の間のバランスを達成することが可能であることを示しています。私たちはタナがケニアやアフリカの他の生態系の好例になるものと信じています。」

‘タナ・デルタ土地利用計画’は地元、国内、国際レベルの様々な利害関係者が連携して作成しました。この計画には、タナ川デルタと集水域内の社会経済および環境条件について掘り下げた解析をまとめたこのエリアの戦略的環境評価報告の情報が活かされています。これはケニアおよびアフリカで土地利用計画に戦略的環境評価の情報が行かされた初めて例となりました。

ケニアによる‘タナ川デルタLUPとSEA’のRITI賞へのエントリーはアフリカ、アメリカ、アジアからの他の7つの最終エントリーと競った結果受賞したものです。

 

報告者:Nature Kenya

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