私たちの未来のための湿地

湿地は人が生きてゆくために不可欠です。湿地は最も生産的な環境です。湖、沼地、干潟、川の三角州、マングローブ帯: これらは皆数知れない動植物が生命を委ねる水と生産性を提供する生物多様性のゆりかごです。ラムサール条約はこのような湿地を保護するための最も重要なメカニズムです。

バードライフのIBA(重要生息環境)プログラムはこれまでに世界で合計12,500ヶ所の最も重要な自然サイトを定めました。そのうちの数百カ所はラムサール条約により‘国際的に重要な湿地(通称: ラムサール・サイト)’に指定されています。

同条約の第2回締結国会議(COP12)で行われている討議で新しい戦略計画が承認されます。これは各国の活動を今後5年間に湿地の保護と持続可能な利用に向けて導くものです。

ウルグアイのバニャドス・デル・エステで開催されているこの会議は参加国にラムサール・サイトの状態を見直し、より良好な保全活動を推奨する機会を提供し、またサイトにある資源の持続可能な利用に対する助言を提供します。

「ラムサール・サイトとIBAの両方に指定されている68ヶ所のサイトで失われる危険が差し迫っています。このような‘危機にあるIBA’のうちの9ヶ所がアメリカ大陸にあります。」とバードライフの科学政策・情報部長のメラニー・ヒースは言いました。

これらの‘危機にあるIBA’にはパラグアイのアスンシオン湾、米国の北エバーグレーズ、ウルグアイのバニャドス・デル・エステなどの注目を集めるサイトが含まれています。

バードライフ・パートナーはこれらのサイトの多くで開発と持続不能な利用からサイトを守るために活動しています。例えば、パナマ・オーデュボン協会(パナマのバードライフ・パートナー)と他の地元NGOはパナマ湾内陸部を守るロビー活動に成功し、数万羽の渡り鳥のために最も差し迫った脅威を除き、その大きな価値を守りました。

ラムサール条約の国際パートナーの一つとしてバードライフは多くの課題に対する助言者となっており、国、地域、国際レベルで同条約の実施を強力に支援しています。

「バードライフ・パートナーシップはアンデス高地の生態系サービスの評価から、参加型管理計画と意識向上キャンペーンの作成やカリブ海地域のマングローブ湿地の持続可能な利用と管理のための地元コミュニティとの合意形成まで、アメリカ大陸全土での湿地の保全と維持のために活動しています。」とバードライフのアメリカ地区ディレクターのAmiro Perez-Lerouxは付言しました。

報告者: マーチン・フォーリー

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