スカダル湖とペリカンのためのCEPFとの国境を超えた協力

共同責任:モンテネグロから見たスカダル湖のアルバニアの岸辺

モンテネグロとアルバニアの間に横たわるスカダル湖は野性的な美しさと豊かな自然により常にビジター(人と鳥の両方)を捕えて来ました。モンテネグロではスカダル湖、アルバニアではShkodra湖、その他の国ではScutari湖という呼び名で知られているバルカンのこの象徴的な湿地はヨーロッパ最大の野鳥保護区の一つであり、また世界最大の鳥の1種ニシハイイロペリカンの生息地です。

湖そのものがモンテネグロとアルバニアで共有されているのと同様、ペリカン、他の生物多様性、環境の健全度は両国だけでなく、国際コミュニティの共同責任です。スカダル湖でのCEPF(クリティカル・エコシステム・パートナーシップ基金)資金提供プロジェクトは地元と国際的な市民社会の団体の効率的な協力が自然保護にとって良い結果を出す最善の道であることを示しています。ニシハイイロペリカンの最善の繁殖シーズンがその結果この国境を跨いだサイトで正に始まっています。

ニシハイイロペリカン: 巨大ですが絶滅危惧Ⅱ類の種

ニシハイイロペリカン: 巨大ですが絶滅危惧Ⅱ類の種

ニシハイイロペリカンは昔からスカダル湖のシンボルで、最近では自然保護活動と湖の持続可能な管理に対する投資の豊かな伝統がありました。CEPFは2012年に地中海プロジェクトの提案への要求が15のNGOからスカダル湖に対して大きな関心となって集約された時に直接これを経験しました。“料理人が多いとスープがダメになる”ことなしに最も効果的に進めるために、CEPFは15NGOの全てと10の政府・管理当局が湖のための優先的保全策を決めるために集まるワークショップを開き、その資金を提供することを決めました。

ワークショップが開催されたギリシャのプレスパ湖での成功事例に学んで、二つのプロジェクト提案がイベントから直接浮上し、10の団体がスカダル湖保全のために協力することになりました。CEPFは単なる資金提供者ではなく、生物多様性のもたらす長期的な利益のために市民社会が加わるよう活動しているのです。

プロジェクト 1: スカダル湖のための新しい管理システム、3 NGO が参加

スカダル湖に対する主な優先事項は地元のモンテネグロとアルバニアのコミュニティの現実的な要求を含めた持続可能な管理システムを作ることです。国境のどちらの側に居住しているかどうかに関係なく、彼らは湖の岸辺に住み、生計を湖に依存しています。従って、このプロジェクトの主要素は彼らに自然資源の持続可能な管理というコンセプトを持ち込み、湖を所有しているという感覚と将来世代のために湖への共同責任を増大させることです。

これは教育と約束を意味します。産卵の時期に魚を捕ったり、絶滅の恐れのある鳥を撃ったり撹乱するのは誰にとっても良いことではありません。またそれは両国の当局間での同調した国境を跨ぐ管理を意味します。残念ながらアルバニア側の保護区の管理システムで現在大きな構造改革が進行中ですが、補助金の被授与者はこれに合わせた一連の変更の準備に多忙です。

スカダル湖の岸辺のコミュニティ(モンテネグロ)

スカダル湖の岸辺のコミュニティ(モンテネグロ)

プロジェクト2: スカダル湖の生物多様性の主要種ペリカンの保護、7団体が参加

スカダル湖には絶滅危惧Ⅱ類のニシハイイロペリカンの小さな繁殖個体群が生息していますが、1970年代以来多くの問題、主として洪水と攪乱により悪戦苦闘しています。2013年にフランスのNGO Noé Conservationの主導により、CEPFの大型補助金プロジェクトがより強力的なパートナーシップの力を発揮しています。

このプロジェクトは、国立公園の守衛のパトロールと水面の変化の影響を減らすための浮上型営巣台の設置により、ペリカンのコロニーを守り、繁殖成功率を高めることを目的にしています。スカダル湖の象徴であることから、ペリカンに優しいツアーが、環境教育キャンペーンに支えられつつ、湖全体の自然遺産を推進しようとしています。プロジェクトは又モニタリングと調査の新しい実施方法を提供し、地元の機関を豊かで安定したペリカンの個体群という主目的に向かって支援します。

(報告者:ショーン・ハレル)

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