世界最大の自然保護パートナーシップの2013年度ハイライト
去年はバードライフ・パートナーシップにとって重要な年でした。私たちのネットワークは拡大し、世界の国と地域のほぼ3分の2をカバーするようになり、合計120の組織が参加し、それは今も増えています。それと共に、私たちは自然と人々がより調和し、公平で持続可能な形で生きる世界を作るという目的に向かって幾つかの驚くべきことを行いました。以下に私たちの世界的なパートナーシップによる2013年度の輝かしい出来事の幾つかを称えますので、皆様お気に入りの成功した保護活動を選んでください。
インドでハヤブサ類の虐殺を止めた: 2013年にバードライフはインドで数千羽のアカアシチョウゲンボウが殺されていることを明らかにし、世界中を驚かせました。ボンベイ自然史協会(インドのパートナー)は直ちに次のような対応策を取りました。Doyang保護区の塒のある場所でチョウゲンボウが安全に過ごせるような総合的プログラムを作ったのです。この結果、2013年の秋の渡りの時期には1羽のアカアシチョウゲンボウも罠に掛かることはありませんでした。このプログラムはナガランド森林局と共同で、主に地元のNGOのナガランド野生生物・生物多様性保護トラストが実行しました。
ホオアカトキが野外で148羽のヒナを孵した: 絶滅危惧ⅠA類の最大の野生個体群が2013年にこれまでで2番目の成功した繁殖シーズンを過ごし、148羽のヒナが巣立ちしました。繁殖ペアの数は調査が始まった1980年代以来今や最大になっています。このモロッコの個体群の管理と保護は‘水・森林および砂漠化に対する闘争のための高等弁務団’およびGREPOM(モロッコのパートナー)との協力によりSEO(スペインのパートナー)の指導の下に進められています。
パタゴニアでカイツブリの生息地6万ヘクタールを保全した: 昨年アルゼンチン政府とアヴェス・アルヘンティナス(アルゼンチンのパートナー)がパタゴニアに新しい国立公園を設立し、絶滅危惧ⅠA類のパタゴニアカイツブリの未来を守ろうという計画を発表しました。この公園は面積6万ヘクタールに及び、カイツブリが繁殖する主な湖や多くの固有種の重要生息地をカバーします。
スーダンの‘殺鳥電線’の撤去: 昨年、1950年代に建設されて以来数百羽、恐らくは数千羽の絶滅危惧ⅠB類のエジプトハゲワシを感電死させたと推定されるスーダンの‘殺鳥電線’のスイッチが切られました。この断固たる行動はBSPB(ブルガリアのパートナー)、バードライフの国連開発計画+地球環境ファシリティの‘渡り性帆翔鳥’プロジェクトおよび地元のNGOスーダン野生生物協会の何年にも及ぶ活動の結果によるものです。
パナマ湾を破壊から守る: 2013年にアメリカ大陸で渡り性水鳥にとって最も重要なサイトの一つが破壊的開発から救われました。パナマ・オーデュボン協会(パナマのパートナー)が国内・外のパートナーと協力して最高裁判所からパナマ湾の保全状態を元に戻すという判決を得ることに成功したのです。このサイトはアメリカ大陸全体の渡り性水鳥の中継地、越冬地として最重要な5つのサイトのうちの一つなのです。
地球上で最も稀な鳥の一つを救う: 昨年、絶滅危惧ⅠA類のタヒチヒタキはポリネシア鳥類学会(フランス領ポリネシアのパートナー)が1998年に徹底的な巣の保護プログラムを始めて以来、最も繁殖が成功したシーズンを送りました。10羽のヒナが巣立ちましたが、これは過去の年月の4倍増に当たり、更に7カ所の新しいテリトリーが出来ました。2011年には僅か44羽の成鳥が知られていた状態だったのです。
(報告者:ニック・アスキュー)
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