ペンギンパレードが危ない

オーストラリアの重要な海岸性鳥類(shorebird)の採餌と塒の場所であるフィリップ島とフレンチ島の有名なペンギンパレードが、もしビクトリア州での論議を呼んでいるウェスタン・ポートの開発が認可されると、破滅的なオイル漏れのリスク増大に直面する、と新しい調査が示しています。「オイルと鳥は混じり合いません。」とバードライフ・オーストラリアの海岸性鳥類プログラム・マネージャーのゴロ・モーラー博士は言いました。

「オイルは鳥の羽毛にくっ付きます。仮に彼らが自分で自身を洗浄してオイル中毒にならない場合でも、低体温症、溺死あるいは正常でない動きなどにより徐々に死んで行きます。」

バードライフ・オーストラリアは、連邦政府が介入して、へースティング港の巨大な拡張計画の環境への影響や、船舶の運航により増加するオイル漏れの危険を、独立して評価すべきであると信じています。

「ウェスタン・ポート湾はラムサール条約でも国際的に重要な湿地として登録されており、連邦環境法により保全されています。」モーラー博士は言いました。

「ビクトリア州政府は影響の如何を問わず計画を進めることを確約しており、これが次の連邦政府が認可を留保すべき理由です。地元の国会議員そして次の連邦政府の環境大臣となる可能性のあるグレッグ・ハント氏は貧弱なプロセスと良くない計画を見て見ぬふりをすることは出来ません。」

小さなトウネンや世界的にレッドリストに登録されているホウロクシギなど数千羽の渡り性シギ・チドリ類が毎年ウェスタン・ポートに渡って来ます。オオソリハシシギはウェスタン・ポートの肥沃な干潟で採餌するために1万キロもの渡りをしてやって来ます。渡り鳥には数千羽のブラックスワン、カモ類、サギ類、トキ類も加わります。

オーストラリア政府委員会(CoAG 2012)の国家港湾戦略は全ての州政府が主導的に実践することにより環境的成果に責任を持つこととしており、それには‘大きな新規開発には作業のためのソーシャル・ライセンスを必要とする’ということも含まれます。

 

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