バードフェアがアメリカ大陸の草原性渡り鳥の保護を強化する

このプロジェクトの代表種の一つコモンシギ
写真提供:Kenneth Cole Schneider; flickr.com

連続して3年間、英国のバードウオッチング・フェアはバードライフの‘世界フライウェイ・プログラム’への支援を行っています。2011年のアフリカ=ユーラシア・フライウェイ、2012年の東アジア沿岸性湿地に続き、今年はアメリカ大陸を対象にします。

アメリカ大陸では多くの長距離の渡りをする鳥が困難な状態にあります。あらゆる鳥のグループの中でも草原に依存する種が最も継続的な減少を示しています。このような減少傾向を反転させるにはフライウェイ全体での共同の保護活動が必要で、アメリカのバードライフ・パートナーのネットワークはアルゼンチン・ウルグアイ・パラグアイ・ブラジルのパンパスからコロンビアとボリビアのサバンナやメキシコの乾燥した草原を経由し、カナダと米国のプレーリーに至る間で活動を協力して行っています。

バードフェアは4種のフラッグシップ種であるマキバシギ、コモンシギ、アレチノスリ、ボボリンク(ムクドリモドキ科)を含む長距離の渡りをする鳥が越冬や一時的に立ち寄る場所であるメキシコ、コロンビア、ボリビア、アルゼンチンのサイトで、鳥に優しい家畜の飼育や草原の管理体制を試験的に支援します。

これらの試験的サイトは、草原のコミュニティ内やプロジェクトが行われる国の政策立案者の間でより広範囲に管理と保護の技術を示し、共有するために利用されます。この活動はこれらのサイトを利用する他の長距離の渡り鳥や短距離の渡り鳥、留鳥にも益するでしょう。バードライフ・アメリカ・パートナーシップは同じ渡り鳥を共有するラテン・アメリカと北アメリカにある草原性IBA(重要生息環境)の関係を築きます。既にパンパスにある4つのバードライフ・パートナーにより開発された技術がプレーリー地域での鳥に優しい牛の飼育に影響を与えています。

「草原の鳥の保護には半球規模での協力が必要なことが明らかです。バードライフは地域的にも半球に亘っても状況を改善する理想的な立場に居ます。」とバードフェアの共同設立者で共同運営者のRSPB(英国のパートナー)のマーチン・デービーズは言いました。

今年のバードフェアは8月16日(金)~18日(日)にイグルトン自然保護区で開催され、フェアの運営者はこれまでで最大のフェアになることを期待しています。フェアは世界的な自然保護プロジェクトに資金支援を行う長い歴史があります。1989年の開始以来、フェアは300万英ポンド以上の資金を集め、南洋のアホウドリからエクアドルとインドネシアの熱帯雨林に至る様々な保護プロジェクトに資金を提供して来ました。

報告者:Martin Fowlie

 

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