絶滅危惧種が戻ってきた; でも、いつまで?

カオジロオタテガモ
写真提供: ウクライナ鳥類保護協会(USPB)

世界的絶滅危惧種でウクライナでは極めて稀なカオジロオタテガモのコロニーが、他の希少種と一緒にYarylhach湖で観察されました。生物多様性の豊富さからYarylhach湿地の重要性は明らかですが、この地域の保全は非常に危険な状態にあります。

2月の第1週末にウクライナ、ブルガリア、ルーマニアで行われた国際ガン類調査の際に、ウクライナ鳥類保護協会(USPB: ウクライナのパートナー)が30羽のカオジロオタテガモを記録しました。

カオジロオタテガモは旧北区原産の世界的に絶滅が危惧される種です。20世紀の後半に個体数が減少し、ウクライナではごく最近になって回復しつつあります。USPBが2月に行った調査により確認されたその理由の一つは、ウクライナの湿地が水禽や他の水鳥にとって、生存や繁殖に必要な資源のある豊かな環境であることです。

実際にこの調査でウクライナの湿地は数万羽のガン類や各種のカモ類、ハクチョウ類、サギ類、シギ類、カモメ類の重要な越冬地であることが分かりました。カオジロオタテガモのような希少種もこの地方の湿地に集まっています。

「カオジロオタテガモを記録できたことはウクライナにとって私たちの湿地が国際基準を満たすことを示すので大変重要なことなのです。」とUSPBの理事オレグ・ダドキンは言いました。

しかし、USPBは鳥や湿地に対する幾つもの脅威も記録しました。ウクライナの湿地、特にカオジロオタテガモが営巣するYarylhach湖沿岸は公害と、ウクライナ法および国際法に違反する塩の採取による破壊の影響を被っているのです。

ウクライナの湿地は効果的な規制により守られ、人の活動に関連した損傷から保全されることが必要です。

 

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