週刊野鳥ニュース
私たちの新しい週刊ニュース『週刊野鳥ニュース』第1号にようこそ。毎週金曜日、欧州や中央アジアからのちょっとしたニュースをお届けします。小鳥たちからの伝言で週末に弾みをつけませんか?
<春の訪れ>バードライフ・マルタから春の正式な訪れを告げるニュースが届きました。マルタ・ゴゾ海峡でメジロガモ、シマアジ、オナガガモ、ハシビロガモ、コガモ、ヒドリガモなどの、春の渡り性カモ類の群が観察されました。
<Ferula mikraskythiana(セリ科の植物)の紹介>世界の植物学会で大きな注目を集めた植物です。SORバードライフ(ルーマニアのパートナー)が同国内で開花した新種の植物を発見しました。もっと読む
<岐路に立つニシツノメドリ>海鳥の代表ともいえるニシツノメドリが2015年に絶滅危惧種Ⅱ類に指定され、警鐘が鳴らされました。この週、海洋学者がFuglavernd/BirdLife Icelandにより企画された本種の劇的な減少に対処するための国際的ワークショップに集まりました。記事を読む(Facebookページにジャンプ)
シェークスピアが『ハムレット』の中で“something is rotten in the state of Denmark”(「何か怪しい」)と書いたように、この数週間でデンマークの国鳥コブハクチョウ数千羽が送電線との衝突により命を失いました。メディアは、この事故が起きた場所を「死の戦場」と呼んでいます。デンマークのバードライフ・パートナーDOFは、実際に撮影されたこの事故の悲惨な写真をオンラインに投稿しました。(写真はこちら)一般市民からの激しい抗議の中で、関係する電力会社が再発を防ぐためにDOFとの建設的な対話を行っています。
<私たちの「事務所」の鳥が戻って来た>私たちのブリュッセル事務所の周辺には野鳥がほとんどいないので、道を隔てたホテルの屋根に度々やって来るクロジョウビタキの姿を見ると、嬉しくなります。クロジョウビタキは西地中海地方への渡り鳥で、フライウェイ保全オフィサーのWim Van Den Bosscheは、2016年10月26日にこの場所から本種を記録しました。小さい体でこれほど大きな旅をするのは驚きですね。ぜひクロジョウビタキの甲高い声を聴いてみてください。
<ローマの休日>最後になりましたが、この週私たちは欧州統合の基礎となったローマ条約調印60周年を祝いました。私たちの月刊誌『ローマから愛をこめて』の特別号で、EU(欧州連合)が自然と環境のために果たしたすべてのことを掲載します。
LIPU(イタリアのパートナー)とSEO-BirdLife(スペインのパートナー)の理事からの特別寄稿により、私たちは自然プロジェクトのためのEUの資金‘LIFE’の意味と、世界最大の共同保護区のNatura 2000の影響について深く考えます。
『野鳥ニュース』第1号はこれで終わりです。次号をお楽しみに。
報告者: Gui-Xi Young
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