西アフリカ諸国の駐日大使が集まる会議でハゲワシ保全を呼びかけました

リベリア共和国のヤンゴー・セベリー・テレウォダ大使
写真提供:岩渕翼

アフリカのハゲワシはこの30年で激減し、絶滅の危機に瀕しています。ハゲワシを救うために、バードライフ・インターナショナルでは10年プログラムとしてアフリカのハゲワシ保全キャンペーンを進めています。

このキャンペーンの一環として、12月15日にナイジェリア大使館で開催された西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)駐日大使会議に参加し、バードライフの名誉総裁であらせられる高円宮妃久子殿下およびパートナーシップ・地域ディレクターのヘイゼル・トンプソンがハゲワシの保全を呼びかけました。

バードライフのヘイゼル・トンプソンがアフリカのハゲワシの危機とその影響について説明しました。 写真提供:岩渕翼

バードライフのヘイゼル・トンプソンがアフリカのハゲワシの危機とその影響について説明しました。
写真提供:岩渕翼

アフリカには11種類のハゲワシが生息していますが(そのうち8種はアフリカのみに生息)、毒殺や、薬の材料などとして取引するための密猟などによって急速に数を減らしており、4種が絶滅危惧IA類、3種が絶滅危惧IB類に分類されています。一方で、衛生の維持や伝染病の防止、密猟者を発見する監視役など人間にとっても欠かせない役割を果たしてくれている存在でもあります。

バードライフの名誉総裁である高円宮妃久子殿下が、西アフリカ諸国がハゲワシ保全のための政策の重要性についてご説明されました。 写真提供:岩渕翼

バードライフの名誉総裁であらせられる高円宮妃久子殿下が、西アフリカ諸国がハゲワシ保全のための政策の重要性についてご説明されました。
写真提供:岩渕翼

呼びかけの中でヘイゼル・トンプソンはキャンペーンの4つの重点ポイントを説明しました。啓蒙活動および政治的支援、重要な生息地の保全、毒殺対策、保全に必要な科学的知見の蓄積、がその4つです。

プレゼンテーション終了後、会議に参加した10カ国すべての大使(ガーナ、ギニア、コートジボワール、セネガル、トーゴ、ナイジェリア、ベニン、ブルキナファソ、マリ、リベリア)から、キャンペーンへの協力の意思を示していただきました。あわせて、大使自身のハゲワシに対する認識が今回のプレゼンテーションによって全く変わってしまったという感想や、アフリカ連合の会合など制作に関わる会議等でも呼びかけを行ってはどうかといった提案も頂きました。

ナイジェリア連邦共和国のイナレグ・ビクター・オガ大使は、大使が手を取り合ってハゲワシ保全の政策強化に取り組むことを期待しているとコメントしました。 写真提供:岩渕翼

ナイジェリア連邦共和国のイナレグ・ビクター・オガ大使は、ここにいる大使が手を取り合いハゲワシ保全の政策強化を期待していることをコメントしました。
写真提供:岩渕翼

会議の後、ヘイゼル・トンプソンは、「大使の反応を見れば、ハゲワシへの認識を変え、政治的な支援を得るのは時間がかからないかもしれません」と話していました。

 

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