モモイロバトとモーリシャスホンセイインコをモーリシャスの自然に戻す取り組み

モモイロバト 写真提供: © Thomas Berg/Flickr

種が絶滅してしまった生息地に鳥を戻す取り組みは、モーリシャスの絶滅危惧種の生存を維持するために非常に重要で、時には頼みの綱です。モーリシャス野生生物基金(MWF: モーリシャスのパートナー)は長い間常に鳥の位置情報特定方法の開拓を行い、追跡記録の作成に成功して来ました。

近年MWFはモーリシャスの他の多くのパートナーと共同で、Ferney渓谷(バンブース山脈)内の南部のブラック川渓谷国立公園から島の東部に至る地域でモモイロバト、モーリシャスホンセイインコ、サンショウクイ、サンコウチョウなどのモーリシャスの鳥の生息位置の特定作業を行って来ました。この戦略は分布の拡大に寄与し、鳥を絶滅およびその遺伝的多様性の喪失から守るので、新しい亜個体群の創造を助け、総個体数の増加につながりました。

モーリシャスホンセイインコ
写真提供: © MWF

この2年間、モーリシャス野生生物基金は同国内の2種の希少な鳥の個体数を増やすための活動を行い、その絶滅を防いで来ました。その2種とは、既に数が減りつつあったモモイロバトモーリシャスホンセイインコです。モモイロバトは薄桃色の体色、茶色の翼、幅の広い錆茶色の尾を持つ目立つ鳥です。彼らは長期間にわたりペアを形成し、周年繁殖が可能なことが知られています。在来や外来の目立つ樹木の花、葉、実を食べるこれらの美しい鳥は、モーリシャスの固有種です。最近モーリシャスはIUCN(国際自然保護連合)から世界で3番目に絶滅危惧の高い植物を有する場所に指定されました。これは既に減少しつつある主に植物食の鳥への重大な脅威をもたらします。モモイロバトと同様、モーリシャスホンセイインコはモーリシャスに固有のオウム類で、他のオウム類が全て絶滅したためにモーリシャス諸島に生き残っている唯一の大型のインコです。

これらの種の絶滅を防ぐためにMWFは彼らの生息地の移し替えを決定しました。モーリシャスホンセイインコは2015年2月に、モモイロバトは2016年12月に引っ越しが開始されました。2017年7月までに73羽のモーリシャスホンセイインコと30羽のモモイロバトが新しい場所に放鳥されました。これらの鳥はカラー・リングとIDリングが装着されているのですべての個体について監視体制が整っており、補助食の提供、捕食者の制御、病気の管理、生息地の復元が行われています。

モモイロバト
写真提供: © MWF

MWFはこれらの鳥が将来この場所で繁殖してくれることを信じていました。ところが、驚くことに2017年3月に早くもFerney渓谷の放鳥禽舎に、1羽の足環のないモーリシャスホンセイインコの若鳥が現れたのです。更にその2か月後の2017年6月、1羽の足環のないモモイロバトの幼鳥が親鳥と一緒にいるところが同じ渓谷で観察されました。これらの2羽は、過去1世紀でバンブース山脈での繁殖が行われた初めての例です。この繁殖確認は成功の尺度になるもので、この地域が適切な場所で、管理も上手く行っていることを示すものです。これらの若鳥がFerney渓谷で観察されたことにより、生息地の移し替えが成功したことは明らかで、近い将来もっと多くの鳥が見られるという期待が高まっています。

 

報告者:Jean Hugues Gardenne, Obaka Torto

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バードライフ・インターナショナル東京ではブラジルで密猟から保護された鳥たちの野生復帰を支援しています。

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