新たな保護区がバラノドズキンフウキンチョウの希望に

バラノドズキンフウチョウ 写真提供: © Ciro Albino

過去数百年の間にブラジルの大西洋岸森林はその85%以上が切り倒されましたが、生物たちは残された森林の断片に頼って生きています。新しく設立された保護区によって、そこに生息する6種の世界的な絶滅危惧種もしばらくの間は生き残ることができそうです。

500年前にはブラジル東海岸の大西洋岸は厚い緑の絨毯で覆われていました。その後、欧州からやって来た移住者が世界でも例を見ないような速度で森林を伐採し始めました。

今日、かつて大西洋岸森林のあった場所の88%が農園や採石場になっています。残った森林もすべては劣化し、断片化しています。

大西洋岸森林の劣化は現在も続いています。過去の栄光と比べればごく小さな断片に過ぎませんが、それでも大西洋岸森林には現在でも数多くの動植物が生息しており、実際にあの有名なアマゾンに匹敵するほどです。現状でも、残された森林では日常的に新種が発見されたり、絶滅危惧ⅠA類のバラノドズキンフウキンチョウが再発見されたりしています。

このカラフルなフウキンチョウは1990年代の劇的な新発見までの数十年の間は、1870年に作られた剥製だけが知られているのみでした。現在でも本種は非常に希少で、成鳥の推定個体数は200羽以下です。未調査のエリアに未確認の個体群が生息している可能性はありますが、今私たちができることは、現在知られている個体群の生息地を守ることです。

最近になって、現場で大きな進展がありました。バラノドズキンフウキンチョウの最後の拠点のひとつを保全する1,688ヘクタールの保護区が設立されたのです。新たに作られたÁguia Branca私設保護区はブラジルのエスピリトサント州で2番目に大きな私設保護区となりました。

バラノドズキンフウキンチョウが生息する、新たに設立されたÁguia Branca私設保護区
写真提供: © SAVE Brasil

SAVE Brasil(ブラジルのパートナー)はこの地域で2005年以来活動を行っており、Forno GrandeとPedra Azulの2つの国立公園の間に位置するこの私設保護区の設立に関してÁguia Brancaグループ(ブラジル最大の運輸関連企業の一つ)を支援してきました。またSAVE Brasilはこの私設保護区に隣接する4,300ヘクタールの野生生物保護区の創設についても州政府と共同で活動してきました。2016年4月に公聴会が行われ、設立に向け作業が進められています。

バードライフにより優先的IBA(鳥を指標とする重要生息環境)に認定されているこのエリアは250種を超える鳥類の生息地で、そのうちの6種はバラノドズキンフウキンチョウなどの世界的な絶滅危惧種です。

バラノドズキンフウキンチョウは標高850~1,250mの湿度の高い山地性森林の林冠に生息しています。単独または10羽以内の群れで観察されたり、他の種と混群を作ったりすることがあります。個体数は50~249個体と推定されています。しかし、2~3羽の小群が同じ場所で繰り返し確認されるだけなので、同じ個体が何度も記録されている可能性が高いのです。そのため、実際には個体数は50羽以下なのかも知れません。

Caetés地域も他の5種の世界的危惧種にとって重要です。その5種とは、シロエリノスリセグロイロオインココガネオインコブドウイロボウシインコハゲノドスズドリです。この地域にはキイロミミマーモセットやノドチャミユビナマケモノなどの危惧種の哺乳類も生息しています。

私設保護区の創設はこれらの種の長期的な保全にとって大きな意味があります。すなわち、この私設保護区に隣接する場所に計画されている公的保護区の設立を後押しし、合計で6,000ヘクタールの大西洋岸森林を保護することができるようになると期待されています。これが実現すれば、正に鬼に金棒です。

報告者:Alice Reisfeld

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