ユカタン・バードフェアでカラフルなハチクイモドキを祝う
15年以上前、オオマユハチクイモドキの輝くような羽毛が発端となり、メキシコのユカタン州でハチクイモドキ・フェスティバルが創設されました。同州はメキシコの鳥にとって最も重要な地域の一つです。
ハチクイモドキの仲間はカラフルな渡り鳥で、希少で、謎めいていて、美しく、サイズも大小さまざまです。この鳥たちは、自然体験型の旅行が好きな人々にとっても旅の最大の目的となってきた野生生物の一つです。ユカタン・ハチクイモドキ・フェスティバルは、持続可能なエコツーリズムの先進的な事例となることを目指して、セノーテ(マヤ民族の井戸)、低地森林、海岸砂丘、マングローブおよび遺跡などを巡る旅行者向けのイベントとして2002年に始まりました。
フェスティバル
過去15年の間にこのイベントは様変わりして来ました。初めは11月の週末1回だけ行われていましたが、すぐに開催期間は1ヶ月になりました。イベントはとても盛況だったため、今では驚くほど長期にわたるものになりました。2010年以後は、なんと毎年3月から11月まで行われるているのです。誰でも参加出来るバードウォッチングがこの8カ月の間開催され続けます。旅行者からバードウォッチャー、ネーチャー・ガイド、学生や子供たちまで参加します。参加者はワークショップ、写真や絵画コンテスト、ゲーム、バードウォッチング、ユカタン州のガイド付き自然観賞ツアーまでの幅広い活動に参加できます。
何故ユカタンか?
ユカタン半島にはメキシコの鳥の50%に相当する543種が生息しています。さらにそのうちの約40%は渡り鳥で、ユカタン半島の位置上の重要性がカギとなっています。この地域は渡り鳥がエネルギーを補給し、中南米への渡りの旅を続ける前に休息を取るのに最適な中継場所なのです。ユカタンで見られる約100種の鳥はここがあまりにも心地よいためここで旅を終わらせるほどです。
バードソン
最も人気のあるイベントはユカタン州のメリダ市で11月25日から27日までのフェスティバルの終期に行われるXoc chi ‘ich’(マヤ語で‘バード・カウント’の意味)です。参加者は最大8人でチームを組むことが出来ます。彼らは一緒にユカタンの繁った熱帯雨林、人里離れた海岸、湿地にためらいもなく入っていきます。彼らの目的は何でしょうか?29時間の間に出来るだけ多くの種を記録することなのです。全チームに専門のガイドが付きますので、初心者はただ歩くだけで楽しむことが出来ます。必要なものは双眼鏡と冒険心だけです!写真撮影を好む人にとっては、このバードソンは独特の鳥をその生息地で撮影できる絶好の機会となります。
このフェスティバルは、旅行者にとってはメキシコの文化、考古学、自然を知ることが出来る機会となり、地元住民にとっては、彼らの富や知識を共有する機会でもあり、旅行者からの臨時収入を得る機会ともなっているのです。
報告者: Pronatura Mexico