CBD COP12後の欧州への宿題

韓国・平昌で開催された国連生物多様性条約第12回締結国会議(CBD COP12)の2週間に亘る集中的な協議が終わり、EU(欧州連合)加盟国と欧州委員会の代表団は多くの宿題を持ち帰りました。
全体的にはイタリアが議長を務めるEU(注:EU議長は加盟各国の連番制で、現在はイタリア)と欧州委員会は今回のCOPで良い働きをしました。交渉が行われた多くのテーマで、欧州はあまり積極的でない政府を引き込み、より積極的なオプションを強く推しました。サイド・イベント、出版物、声明など、特に今回を以って退任する環境委員Janez Potocnikによるそれらは、EUが共同で生物多様性保全の資金の最大の外部からの提供者に留まり、インドで開催されたCOP11での約束である2015年までに支援額を倍増するという約束を守ることを明らかにしました。長時間の協議の後、EUは開発途上国のために能力構築の分野で行うべき追加の活動も容認しました。それにより発展途上国は利用可能な資金を実際に使うことが出来るのです。
しかしながら、世界の注目する焦点は益々国内での活動に向かっています。CBDの他の全ての参加国と同様、EUも有害な助成金を止めるための予定表作成と生物多様性保全のための国内での資金増加に合意しました。バードライフは、2017年に行われるEU予算の中間見直しに間に合うように、また、EU
の鳥類および生息地指令に適応するように、このことを決議するよう再認識させるつもりです。EUのナチュラ2000ネットワークの資金が大幅に不足して
いることは、生物多様性の喪失を止めるという国連およびEUの2020年ターゲットを達成するための最優先課題として取り組まねばなりません。
欧州委員会は常に海洋自然保護の進展を支持しましたが、幾つかの欧州の政府がCOP12においてEUに困惑を招きました。会議では150ヶ所以上の‘生態学的または生物学的に重要な海洋地域(EBSAs)‘の世界的なリストを採択しましたが、あからさまな経済的・地域的な関心により北東大西洋には大きなギャップが出来、ジブラルタル海峡の1サイトが撤回される事態を招きました。
最後に次期欧州委員会委員長のJean-Claude Junckerによる環境と生物多様性政策に与えられた優先度の低さもCOP12で言及されています。‘生物多様性ワールドユースネットワーク(GYBN)’はCOP12が行われた平昌から欧州議会議長のMartin Schulzに宛てて公開状を送りました。86ヶ国51の加盟団体を代表して、彼らはMartin Schulzに今後の欧州委員会を承認する際には将来世代の権利を尊重するよう求めました。世界中からの参加者はサイド・イベントの中で、彼らはもしJunkerと彼のチームが地球の将来について真剣に関心を持っているということを直ちに明確に示さなければ、EUの指導的役割は次回のCBD COPでは危うくなるだろうという懸念を表明しました。
(報告者:Konstantin Kreiser)
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