デセバルとダーコのヨーロッパを横断する旅: 私たちのアオガンが無事にシベリアに着いた!
デセベルとダーコをご紹介します。彼らは保護活動家に渡りの途上での情報を提供する人工衛星発信機を運ぶためにSOR(ルーマニアのバードライフ・パートナー)が選んだ2羽の特別なアオガンなのです。
アオガンはシベリアのタイミル半島で繁殖する赤、黒、白の色が目立つ世界で最も美しいガンの1種です。またガン類の中では最も希少な種の一つで、個体数は少なく急速に数が減っています。彼らは渡りのルート上での密猟と環境の変化による脅威を受けており、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧ⅠB類にリストされています。
SORは本種を保護するために集中的に活動を行ってまいりました。
‘アオガンのための土地を守ろう’プロジェクトはアオガンがブルガリアやルーマニアの越冬地から北極圏の繁殖地に向かう渡りのルートについての知識を、2羽のアオガン、デセバルとダーコに装着した衛星追跡により増やすことを目的にしています。これら2羽のオスの成鳥は2014年2月にブルガリアのDurankulak 湖付近で捕獲された後、衛星追跡装置が装着されました。
幸いに、デセベルは出発後95日の6月14日にシベリアに着きました。彼は出発地点から8,922キロメートル離れたKuchumka湖付近の繁殖地に到着したのです。
彼らのヨーロッパを通りユーラシア北部に至る素晴らしい旅の様子は、SORが2~3日ごとに新しい位置を更新するウェブサイトで見ることが出来ます。
ご参考:この報告に記載のない‘ダーコ’の方は、2月にブルガリアで放鳥されたのち、4月16日にカザフスタンに到着しましたが、その後7月27日現在カザフスタンに止まっています。
(報告者:エロディー・カンタルーブ)
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