世界各地からの支援で忘れ去られたヒタキが救われた
資金の枯渇に伴い、外来種のカミアリや破滅的な大雨に襲われましたが、絶滅危惧ⅠA類のタヒチヒタキは皆様からの多大な支援のお蔭で12羽が巣立ちし、もう1巣が抱卵中というかつてない素晴らしい繁殖シーズンを迎えています。
今年の初めに私たちは、SOP Manu(ポリネシア鳥学会: フランス領ポリネシアのパートナー)に彼らのタヒチヒタキを絶滅の淵から取り戻す不断の努力に対して、初めてのバードライフの‘皆で選んだ賞’を授与しました。皆様はこの絶滅危惧ⅠA類の好奇心旺盛なヒタキ類の鳥が2013年の繁殖期に大成功を収める結果となったManuの必死の活動を認めました。
けれども、この世界でも最も希少な鳥の一つを生息地の喪失や外来種から守ることになると休んでいる暇はありません。賞を受けたことに続いて、Manuは直ちにこれまで以上の支援が必要であると報告しました。保護活動資金の枯渇に伴い、大雨、強風、外来種の捕食者のネズミやカミアリが南太平洋の樹木に覆われた急崖の谷に残る10の繁殖ペアに脅威を与えました。これが世界中でのタヒチヒタキの繁殖ペアの総数なのです。
この要請に応えて、私たちはこれらの脅威と戦うためにManuが必要とする33,000英ポンドを集める緊急キャンペーンを開始しました。皆様のご支援のお蔭で私たちはこれまでに33,370英ポンドを集め、寄付は現在も続いているので、タヒチヒタキはかつてないほどの素晴らしい繁殖シーズンを迎えています。
「これは素晴らしいことです。私たちの活動をご支援くださった皆様全員に感謝申し上げます。Manuは、この遠隔地に生息し、美しく極めて絶滅の危惧が高い種を守ろうとしているのが私たちだけではないと感じている次第です。」Manuの陸鳥部門のヘッドCaroline Blanvillainは言いました。
この資金は外来種の駆除に取り組み、現在50羽のみが生息しているタヒチの劣化した生息環境を再生するための最も重要な現地での活動に的を絞って使われます。
Manuは既にタヒチヒタキの主な生息地であるPapehue渓谷の入口にあるカミアリのコロニー根絶のための活動を始めています。このコロニーは4ヘクタールにも広がっているために根絶には8ヵ月要するでしょう。これらの外来種は元々は南アメリカから来たもので、巨大なコロニーを作ります。タヒチヒタキの生息地内に他に二つの巨大コロニーがあり、これらは拡散する前に制圧する予定ですが、彼らは多数が集まって毒液で鳥を圧倒します。
Manuはまたこの資金を教育と、外来植物を駆除し、土着の植物を植えるために渓谷へ入る旅を行うことにより、このフレンドリーな鳥の生息地再生のために、学校の子供たちとの共同作業にも使います。
激しい気象に会いながらもManuは、生息地再生と組み合わせた外来種駆除が、タヒチヒタキの絶滅に向かう減少傾向から反転させることに成功していることを示しています。
「今年は去年を凌ぐ12羽の巣立ちの成功に達しました。もう1巣がまだ抱卵中ですが、これは今までに記録の無い初めての第2腹かも知れません。」とCarolineは喜びました。
「今私たちは世界の人々が私たちを応援してくれているのを知っており、とても良い気分です。」とCarolineは彼らの活動を惜しみなく支援した全ての人々に感謝しつつ、話を結びました。
(報告者:ショーン・ハレル)