ナトロン湖でのソーダ灰採取の新たな圧力が東アフリカのフラミンゴの将来に脅威

ナトロン湖で営巣中のコフラミンゴ
写真提供:Sean Avery

バードライフ・インターナショナルはタンザニア北部のナトロン湖とエンガルカ湖に二つのソーダ灰工場の建設を計画しているという最近のタンザニア政府の声明に深く懸念をしています。国家開発企業(NDC)の業務執行取締役代理のMlingi Mkucha氏の言葉を引用すれば、二つの工場は毎年1.5百万トンのソーダ灰を生産し、1,000人の雇用を作り出し、4億8千万米ドルの純所得をもたらすことが期待できるとのことです。NDCは更に、土地利用計画に先立ってこの投資を引き受ける投資家を求めていると言いました。

懸念されるのはNDCが調査の結果‘ソーダ灰の採取はコフラミンゴの繁殖と環境には何らの影響も与えない’と断言していることです。彼らは更にナトロン湖の工場は‘フラミンゴの繁殖の邪魔をしないように’湖から少なくとも10キロ離れた場所に建てると言っています。

私たちの報告は政府の上層がタンザニアはナトロン湖での計画を進めることに懸念していないと言っていることを引用していますが、彼らはその理由として‘ケニア北部の浅い塩水湖であるマガディ湖では既にソーダ灰の採取が始まっており、フラミンゴは依然としてやって来る’ことを挙げています。

アルシャにあるバードライフのタンザニア事務所のヘッドFesto Semaniniは言っています。「ナトロン湖からのソーダ灰採取はタンザニアが犯した最大の環境関連の誤りになるでしょう。実際に最近の研究でソーダ灰採取はタンザニア経済と他の東アフリカ諸国に損害となるほどコフラミンゴを壊滅させる恐れがあることを示しています。フラミンゴは湖の90%以上の面積を利用しており、ソーダ灰採取は真の脅威なのです。工場の場所が問題なのではありません。」

ソーダ灰採取の緊急追跡の要求は、ナトロン湖が国連のツーリズム機関である世界観光機関(UNWTO)の注目を集め、8つの国に及ぶ世界エコ・ツーリズム・プロジェクトである‘フライウェイの終着点’にノミネートされたことから生じました。ナトロン湖はアフリカでは3ヶ所しか選ばれなかったそのような場所の一つです。2か月前、UNWTOの代表団がナトロン湖を訪れ、その観光地としての潜在力に感銘しました。その結果、タンザニアの自然資源・観光省、バードライフ、地元コミュニティおよび他の利害関係者が資金援助提案の作成を行っています。

ナトロン湖でのソーダ灰採取は国際条約、特に‘湿地に関するラムサール条約’に違反するでしょう。2008年のラムサール勧告使節団が訪れた際に、タンザニア政府はナトロン湖ラムサール・サイトに対する統合管理計画(IMP)の作成を求められました。「今日に至るもIMPは作成されていません。」とバードライフ・アフリカ事務所の政策・アドボカシー・マネージャーのKen Mwatheは言いました。「全地域に亘る総体的計画が作られねばならず、道路や鉄道のネットワークを含むすべての主要な開発は‘戦略的環境アセスメント’に従ったものでなければなりません。」

なお、ナトロン湖とケニアのマガディ湖を直接比較することは出来ません。ナトロン湖は東アフリカにおける1.5~2.5百万羽のコフラミンゴの唯一の定期的な繁殖地です。これに対して、「コフラミンゴはマガディ湖やグレート・リフト渓谷沿いのその他の湖を餌場として利用しています。マガディ湖でのソーダ灰採取は100年に亘り行われて来ており、フラミンゴの個体群を一掃することはありませんでした。しかしナトロン湖の場合はこれは有害でしょう。」とRSPB(王立鳥類保護協会: 英国のパートナー)の上級パートナー開発オフィサーのクリス・マギン博士は言いました。

(報告者:ナイロビのボランティア)

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