カンボジアのカタジロトキが最大数を記録
カンボジアで過去最大数のカタジロトキが記録され、この結果本種の個体数が以前の調査により知られていた数を上回りました。これによりカンボジアがこの絶滅危惧ⅠA類の鳥にとって重要な生息地であることが再確認されました。
973羽という今回の記録は国内、海外のNGOと政府当局によるほぼ10年に及ぶ保護活動の結果によるものです。2009年に共同調査が開始されて以来、本種の個体数は毎年増加して来ましたが、一部は雛の生存率を改善するために巣の保護を行うなどの保護活動の結果によるもので、また一部は調査活動の増加と塒の場所に関する知識の増加によるものです。
しかし、この鳥の将来が確実と言えるにはまだ程遠い状態です。多くのカタジロトキが目前に迫った土地利用の変化により生息地を失う危険があり、また、現在個体数の4分の3以上が法的に守られた地域の境界の外に塒を持っていることが調査で分かっています。個体数調査により‘西シエンパンの保護森林予定地’が最も重要なサイトであることが分かりました。
世界全体の個体数がおよそ1200羽であることから、カンボジアにはその97%が生息しており、同国は本種の保護にとって極めて重要なのです。
最近の調査の結果は良いニュースですが、本種を保護するにはまだ大きな努力が必要です。
報告者: Martin Fowlie