エチオピアのエネルギー計画と渡り性帆翔鳥保護に対する共通基盤への道

ナベコウ
写真提供:© Richard Porter

エチオピアのエネルギー部門と市民社会の団体が先ごろ再生可能エネルギーを進める一方で、風力、太陽光発電と送電線開発の計画および操業プロセスの間に、それらによる渡り性帆翔鳥(MSB)への危険に対する考慮を行っておくための共通する必要事項について討議を行いました。これは2012年11月12日~13日に、バードライフ・インターナショナル/UNDP/GEFの‘リフト渓谷・紅海フライウェイ沿いの主要生産部門に渡り性帆翔鳥(MSB)の保護を組み込む’プロジェクトの後援とエチオピア野生生物・自然史協会(EWNHS: エチオピアのパートナー)の主催で、エチオピアの首都アジス・アベバで開催されたワークショップでのことでした。政府、エネルギー部門、自然保護団体および環境規制機関からの30人を超える参加者はエチオピアにおける再生可能エネルギーと送電線網開発への意欲的な開発計画を知りました。

「水・エネルギー担当大臣に率いられた政府機関代表団のワークショップへの参加は、環境と生物多様性の保全問題を考慮に入れてグリーン・エネルギーと持続可能な開発を私たちと共に進めるという政府による約束、熱望、意思の明確な表明です。」とEWNHSのCEOのAto Mengistu Wondafrashは言いました。

出席者は150万羽の渡り性帆翔鳥(MSB)が年に2度通過するリフト渓谷・紅海フライウェイの重要性についても学びました。

水・エネルギー省の担当大臣Eng. Wondimu Tekle氏がワークショップの開会を公式に宣言し、彼は開発と生物多様性保全のバランスを取る必要があることを強調し、政府が経済成長を促進し、温室ガスの排出を減らすためにグリーン経済の導入を進めている様々な取り組みを説明しました。CMS(移動性
野生動物の種の保全に関する条約)締約国の一つとして、同大臣は政府の誓約を強調しました。

主賓の水・エネルギー省担当大臣Eng. Wondimu Tekle閣下とワークショップ参加者
写真提供:©George Eshiamwata

「他の環境関連条約と並んでCMSの締約国の一つとして、エチオピアは環境と生物多様性を保全するために誓約を行っており、それらへの負の影響を減ずるために環境影響アセスメントはあらゆるエネルギー開発の要なのです。」 - 水・エネルギー省担当大臣Eng. Wondimu Tekle。

エネルギーは前例のない速さで成長している分野で、経済が成長し人々がアクセスを得られるほど拡大すると考えられています。この増加は戦略的方法で計画されないと渡り鳥にとって重大な脅威となります。それは生息地の喪失、移動に対する障害物の建設、エネルギー設備への衝突や感電などの直接的な死などによるでしょう。今回のワークショップは集まった多くの参加者が真にグリーンな再生可能なエネルギーを鳥と生物多様性への懸念と結びつけて実現する方法を討議する機会を作りました。

「このワークショップは、持続可能な再生可能エネルギーの開発を確保するために渡り性帆翔鳥(MSB)プロジェクトとエチオピア政府の間にあるべき共通の絆を示しました。これは開発プロセスのあらゆる場面でMSBへの影響が考慮されて初めて本当のものになるのです。政府からの前向きな回答は‘アフリカの角’においてエチオピアがグリーン経済の牽引車となる大望を示しています。」とバードライフ・インターナショナルの世界フライ・ウェイ・プログラム上級マネージャーのMarcus Kohlerは言いました。

このワークショップはバードライフ、UNDP、GEFのMSBプロジェクトの資金支援で行われました。同プロジェクトはリフト渓谷・紅海フライウェイに沿った11の国で5つの部門(エネルギー、廃棄物管理、農業、狩猟、観光業)で帆翔鳥の保護を主な対象として行われます。またプロジェクトではすべての部門の開発業者、政策決定者、政策立案者、資金提供者および投資者へのツールと指導用教材を作成中です。

 

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