アゾレスウソの生息地が観光憲章を受けた
‘Terras do Priolo(アゾレスウソの土地)’という言葉がアゾレス諸島のサン・ミゲル島東部の他と隔絶した美しい場所に付けられた名前です。ここは絶滅危惧ⅠB類のアゾレスウソの世界で唯一の生息地で、そのテリトリーのおよそ半分は保護区になっています。
今回Terras do PrioloはEUROPARC連盟委員会から保護区での持続可能観光のための欧州憲章の表彰を受けました。この憲章は、その地域の保全活動を長期的に継続し改善する一方で、共通の持続可能な観光戦略と活動計画を立てるためにすべての関係者がパートナーとなって活動することを可能にした実用的な管理ツールです。同憲章は現在13カ国107の国立公園やその他の保護区に割り当てられています。Terras do Prioloでは観光業や自然保護に責任を有する主な旅行業者と団体など、100人以上の人たちが関与しています。
Terras do PrioloはNordesteとPovoaçãoという二つの地方自治体の中にあり、サンミゲル島の中では他の場所から隔絶しています。このことが自然遺産や文化、習慣などの保存を可能にしてきました。アゾレスウソの他にも、この地域にはアゾレス諸島でも最も重要な月桂樹の自然林や広大な泥炭地があります。これら二つの主要環境はSPEA(ポルトガルのバードライフ・パートナー)の協力とEU-LIFEイニシアティブの支援による‘月桂樹林プロジェクト’により再生されました。巨大な火口湖、海岸沿いの絶壁、高い滝などが自然、伝統、平穏を求める人たちにとって完璧な目的地の絵を完成します。
今から2017年までの間に行われる活動の詳細な計画が作られました。この計画には自然保護対策、保護区内での登山道やその他の持続可能な活動の促進、伝統の文化的な解釈、旅行の目的地としてのこの地域のプロモーション、旅行会社の持続可能性の改善、ツーリズムと持続性のモニタリングなどが含まれています。
「この計画を成功させることは間違いなくTerras do Prioloの持つ大きな自然と文化的な価値の保全への確固たるステップです。また同時に重要な経済的利益も期待できるのです。」とアゾレス自治区の地域環境理事のJoão Bettencourtは宣言しました。
「この計画はこの地域や国にあるこの他の保護区ネットワークにとっても最高の例になります。」とSPEAの代表ルイス・コスタは言いました。「ただしこれはプロセスのほんの始まりだということを知っておくことが大切です。この憲章は、より持続可能なツーリズムに加わるすべての人たちが担う約束です。活動計画に規定された55の具体的な行動を今後の5年間で完全に実行しなければなりません。」