フライウェイ・サイト訪問記 ~瓢湖水きん公園~
2017年7月6日、新潟県阿賀野市の瓢湖を訪問しました。瓢湖は、ハクチョウ保護の発祥の地として有名な場所です。小さな農業用ため池冬ですが、冬季には約6000羽のコハクチョウや、2万羽のカモ類が越冬し、ラムサール条約登録湿地、フライウェイ・サイトの両方に参加しています。
冬は多くの水鳥でにぎわう瓢湖ですが、夏は見事なハスの群落が見られます。
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湖面を覆うハスの群落
ハス群落の中では、ヨシゴイやカルガモなどの水鳥が繁殖しています。
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ハス群落の中を歩くヨシゴイ
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カルガモの雛
このように、とても見事なハス群落ですが、ハス群落が湖面を覆いつくしてしまうと、水鳥がねぐらとして利用できなくなってしまいます。一昔前までは、ハス群落が発達しても洪水が発生した際に、流されていたため、一定面積の開水面が維持されていました。しかし、治水が進み、洪水が発生しにくくなると、ハス群落が湖面を覆いつくしてしまいます。
そのため、瓢湖の白鳥を守る会や阿賀野市は、瓢湖における水鳥越冬環境維持として、湖面のハスやヒシを刈り取る作業を実施しています。昨年は阿賀野市や地域住民のボランティアを募って手作業で作業を実施していましたが、本年より藻狩りボートを導入しての作業に変更になったそうです。それにより効率もかなり上がったようです。
瓢湖には10月頃からコハクチョウが飛来し始めます。10月中旬から3月下旬まで、毎週土日に、瓢湖の白鳥を守る会がボランティアガイドを実施しています。また、2017年11月11日、12月9日、2018年1月13日、2月18日は、探鳥会も開催されるようです。5000羽を越えるハクチョウが間近で見られ、とても迫力があります。ぜひ一度、ハクチョウ保護の発祥地へ足を運んでみてください。
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ハス・ヒシ刈り前の様子
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ハス・ヒシ刈り後の様子
2017年7月24日