人々の生活の場での気候変動の実情

不適切な土地利用は気候変動の影響に対してランドスケープをより脆弱にしてしまう
写真提供: Albert Schen

気候変動は最早あいまいな‘抽象的な’概念ではありません。それは急速に人々の日常生活への厳しい現実となって来ており、特に不毛な環境ほど顕著です。

コンゴ共和国の南キブ州の村で起きていることは大きな変化が正に今起きていることを人々に実感させています。 物理的環境に直接影響し、コミュニティの社会構造にも影響を及ぼしているのです。

農業の暦が変わりつつあることに人々が気づいたのはそれほど昔のことではありません。昔は田畑を一年に3度、1月、4月、9月に耕していましたが、今では作物は年に2回しか作ることが出来ず、それでも豊作にするのが困難なのです。作物はしばしば起こる渇水期に暑い太陽に焼かれ、一方別の時期には豪雨や雹により損傷を受けています。作物はキャッサバやバナナに影響を与えるモザイクウイルスなど様々な病気の攻撃にさらされ、一方土壌は洗い流され徐々に不毛になってしまいます。飢饉が現実のものになり、その結果作物泥棒が増え、そのため家族、村落、首長の間での社会的争いに発展します。

このエリアではこれまでにも自然災害が起きていましたが、2014年10月の集中豪雨は一夜にして南キブ州のKalehe地域の村々に計り知れない損害を与えました。大規模な地滑りにより家屋、公共施設(水力発電施設、教会、学校など)や田畑が破壊、損傷されました。更に悪いことに、多くの人々や家畜が死んだと報告されています。災害の影響で、水道施設も損傷し多くの村で飲料水の入手が出来なくなってしまいました。

 

南キブ州Nyambashac地区の地滑りの跡と破壊された田畑や民家 写真提供: Nyambasha

南キブ州Nyambashac地区の地滑りの跡と破壊された田畑や民家
写真提供: Nyambasha

気候変動は人々に影響を与えています。気候変動の影響に適応し対処するための持続可能な戦略を見つけて地域社会を支援するために地元の団体が努力しています。そのようなNGOの一つ南キブの「ホリゾン・ネーチャー」は、CRAGアプローチの採用によりバードライフや地域のパートナーと組んでキブ湖周辺での気候変動からの回復力強化のために活動しています。CRAGはClimate Resilient Altitudinal Gradientsの頭文字を取った言葉で、気候変動に対する生物多様性と生態系サービスの回復力を表したランドスケープの単位です。CRAGアプローチは統合的水管理、生態系ベースの気候変動への適応、土壌・森林管理、コミュニティの生計手段など様々な保全アプローチと活動をまとめたもので、人々の健康と生物多様性の価値に直接利益を与える形で、ランドスケープ全体に影響を及ぼします。Kaleheは気候変動からの回復力強化のためにホリゾン・ネーチャーが地元のコミュニティと共同で活動を始める優先エリアに特定された場所で、2014年10月の大災害のような事態が再び起きる機会を減らすことが目的です。

(報告者: Obaka Torto)

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