砂漠の島の海鳥パラダイス、Tinhosas諸島

抱卵するセグロアジサシ成鳥
写真提供:Nuno Barros

サントメプリンシペは熱帯の小さな国ですがバードウオッチャーや自然保護活動家には絶滅が危惧される二次林と固有種の鳥が多いことでよく知られています。同国のTinhosas諸島には熱帯大西洋東部で最も素晴らしい海鳥のコロニーがあります。

Tinhosas諸島はプリンシペ島の南西12kmにある二つの岩ばかりの島で構成されています。二島はそれぞれ大Tinhosa島、小Tinhosa島と名付けられ、両島とも陸地から遠く離れていて、多くの海鳥が生息しています。サントメプリンシペで繁殖することが知られている5種の海鳥のうちの3種、カツオドリ、セグロアジサシ、ヒメクロアジサシがTinhosas諸島で繁殖し、種によっては非常に多数に上ります。前回のTinhosas諸島のコロニーのアセスメントが完了したのは1997年のことで、それ以後、食用として捕えられている鳥がいるという報告があり、コロニーの保護の状態について懸念を起こしています。

バードライフ・インターナショナルは繁殖する鳥のセンサスと傾向や脅威を査定するためにTinhsas諸島への2日間の調査旅行に資金援助をしました。「私たちは非常に霧の濃い夜明けにTinhosasに向かって出発し、途中ではほとんど鳥の姿が見られませんでしたが、小Tinhosa島に近づくに伴い、鳥の数が一気に増えました。そのほとんどはセグロアジサシでした。」とSPEA/バードライフ・ポルトガルの海鳥担当オフィサーで、調査参加者の一人Nuno Barrosは言いました。その時と、熱帯の高温と沢山の陸生カニの群の中で夜を過ごした2日間の後、調査の結果は種によっては若干の増加は見られたものの、他の鳥、特にカツオドリなどは1997年のセンサスによる数よりも大幅に減っていることが明らかにされました。「これらの差異の意味を解釈する時には注意が必要です。繁殖個体のセンサス、脅威のモニター、繁殖の生物季節学の確立には一度だけの調査ではなく、数年間に亘る複数回の訪問が欠かせません。」とこの時プリンシペに居たマンチェスター・メトロポリタン大学(英国)のPhD学生で調査メンバーだったサイモン・ベールは言っています。「いずれにせよ、カツオドリの大幅な減少は大きな心配事です。」

Tinhosas諸島は野生生物の驚くべき光景が見られる場所で、ここで繁殖する海鳥にとって隔絶したパラダイスであり、今後も調査と保全を行う価値がある場所です。調査メンバーの一人で、バードライフのマリーン・プログラムのアフリカ地区コーディネーターのロス・ウォンレス博士が説明するように、「ここで繁殖している鳥はどれも地球全体では絶滅が危惧される種ではありませんが、ギニア湾では唯一の海鳥のコロニーがある場所ですので、個体群の健康状態を査定し、人による影響からコロニーを守ることには大きな価値があります。」

(報告者:ナイロビのボランティア)

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