バードライフのプロジェクトがエジプト政府によるワシタカ類に関する覚書への署名に重要な役割を果たした
2013年9月9日(月)に‘渡り性帆翔鳥(MSB)’プロジェクトのエジプトのパートナーであるEEAA(エジプト環境問題局)のCEOであるFatma Abou Shouk博士がエジプト政府の代理として‘アフリカ・ユーラシアの渡り性猛禽類保護に関する覚書’に署名しました。この署名セレモニーはセーカーハヤブサのタスクフォース(利害関係者の活動計画ワークショップ)の開会期間中にアブダビで行われ、37の国の代表団が参加しました。エジプトはこの覚書に署名した45番目の国で、10月1日から有効になります。
今回の成功はエジプトのMSBプロジェクト・チームの絶え間のない努力の結果で、同チームは覚書への署名を2013年の活動計画の優先事項として一年を通してプロセスを進めて来ました。エジプトのMSBプロジェクトのマネージャーであるオサマ・エル・ゲバリー氏はアブダビ会議にエジプト代表団の一員として参加しました。「エジプトの猛禽類保護のために、この覚書に署名し、彼らの個体群と生息地を維持するために必要なあらゆる管理方法を実行することは非常に重要です。」とエル・ゲバリー氏は宣言しました。
バードライフ・インターナショナルが共同パートナーで署名者にもなっているこの‘ワシタカ類覚書’は‘移動性野生生物種の保全に関する条約(CMS)’の一部を構成するものです。同覚書の全体的な目的は「アフリカ・ユーラシア地域全体で渡り性猛禽類の望ましい保護状態を達成、維持するために国際的に協力した活動を進め、適切な時と場所で彼らの減少を反転させる」ことです。
‘ワシタカ類覚書’の署名国は渡り性猛禽類とその生息地を保護するための手段を採用し実施することを約束しています。その方法には、例えば、渡り鳥とそのフライウェイ沿いの生息地やサイトを守るための法律的な枠組みを作ること、重要な生息地、集合場所と好まれる渡りのルートの特定、個体群の調査とモニタリングの支援、国際的な結果の共有、効果的な保護活動を促進するための国際協力プロジェクトやイニシアティブの開発などがあります。
バードライフ/国連開発計画(UNDP)-地球環境ファシリティ(GEF)の目標は以下の国々で保護活動を5つの優先分野(エネルギー・農業・廃棄物管理・狩猟・観光)に集約して帆翔鳥を保護することです。帆翔鳥のうち32種は‘ワシタカ類覚書’の対象種にリストアップされており、彼らはユーラシア大陸とアフリカ大陸を結ぶリフト渓谷/紅海フライウェイを通って渡りを行います。この活動の対象となる国はジブチ、エジプト、エリトリア、エチオピア、ヨルダン、レバノン、パレスチナ、サウジアラビア、スーダン、シリア、イエメンです。
これらの国々の目標が共通であるものとして、MSBプロジェクトは対象国が皆近い将来に‘ワシタカ類覚書’に署名するよう支援活動を行ってゆきます。