キガオミツスイの復活飛行
バードライフ・オーストラリアによれば、およそ40羽の飼育下にあった絶滅危惧ⅠA類のキガオミツスイが明日オーストラリア・ビクトリア州のチルターン・パイロット山国立公園に放鳥される予定です。
持続可能性・環境局(DSE)の上級生物多様性担当官のグレン・ジョンソンは言いました。「これらの鳥はシドニーのタロンガ動物園で生まれたもので、キガオミツスイの個体数増加に寄与してくれるでしょう。」
「私たちは放鳥に際して25羽に送信機を装着し、個体識別が出来るように、全個体にユニークな色付き足環を付けます。」とジョンソン氏は言いました。
「私たちは以前に放鳥した個体の再発見から飼育されたキガオミツスイが自然の中でも繁殖に成功し、生まれた雛が野生の個体群に加わっているのが分かります。飼育された個体を野外で見る度に、私たちは彼らがどのように適応し、行動しているかについて少しだけ学びます。」
「送信機はバードライフ・オーストラリアのキガオミツスイ復活プロジェクトのコーディネーターのディーン・イングワーセンとタロンガ動物園のチームが共同でキガオミツスイ用に作ったものです。私たちは送信機を追跡し、カラー足環により個体識別をするベテランのボランティアと共同で作業をします。」
ディーン・イングワーセンは「キガオミツスイは他のミツスイ類と同様、森の中の花に食物を依存しているので、彼らは移動性が高く長距離の旅をすることが出来ます。」と言いました。
「このことがキガオミツスイを、特に数が少ない場合には、研究の難しい種にしています。ですから、このプロジェクトは調査とモニタリングのツールとして飼育されていた個体をカラー足環と装着して放鳥することの価値を明らかにします。」とイングワーセン 氏は言いました。
「キガオミツスイの行動と環境に対する必要条件についてはまだ学ぶべきことが多くあり、それぞれの観察報告が個体と種についての知識を増やしてくれるのです。」