財源を集め、自然を優先し、そして行動を!

世界中で生物多様性を守るために必要な資金の額は世界経済と比べればわずかな金額です。
写真提供:Murray Cooper

生物多様性条約(CBD)の第12回締結国会議(COP 12)が、生物多様性の保全、その要素の持続可能な利用、および遺伝子資源から生ずる利益の公正・公平な共有につぃて話し合うために世界各国の人々が集まり韓国・平昌で始まりました。‘生物多様性戦略計画’と‘生物多様性愛知目標’を達成するための財源を集めることが今回の2週間に亘る交渉での優先議題です。バードライフ・インターナショナル、コンサベーション・インターナショナル(CI)、ザ・ネイーチャー・コンサーバンシー、およびWWF(世界自然保護基金)から成るNGO(非政府組織)が‘資源動員のための戦略’を実行して2020年目標の達成に向けての進捗に関する共同声明を行いました。

CBD締結国は‘2011-2020生物多様性戦略計画’を採用することにより持続可能な開発の達成のために重要な誓約をしています。同計画実施期間のほぼ半ばの今、ある程度の進展と、大きな課題が明らかになりました。世界生物多様性概況第4版 (GBO4)刊行のために査定された55の目標要素のうちの50が、実行状況の進展が十分ではないか、合意された目標から後退していることを示しています。各国政府は直ちに世界の生物多様性保全のために広範囲の活動を行うことにより、生物多様性の喪失を止めるための責任を持たねばなりません。最近の方針説明書の中でバードライフ、CI、ザ・ネイーチャー・コンサーバンシー、WWFは締結国に対して以下の要求を行いました:

  • Maintain and accelerate the COP11 targets to double international financial flows for biodiversity conservation by 2015, maintaining this level of commitment through 2020;
  • 2015年までに生物多様性保全のための国際的資金の量を2倍にするためにCOP 11目標を維持し、早める一方、2020年までの誓約のレベルを維持すること;
  • Foresee providing additional resources when requested by developing countries that have met their commitments under COP 11 Decision XI/4 and have identified specific priority activities for biodiversity conservation and achievement of national-level Aichi Targets;
  • COP 11 決議 XI/4 に基づく誓約を達成し、生物多様性保全と国レベルの愛知目標の達成のための特定優先活動を明確にしている発展途上国からの要請があれば追加資金の提供を行うことを見越しておくこと;
  • Prioritise biodiversity in national plans and foreign development aid requests;
  • 国の計画と海外の開発支援要求に対しては生物多様性を優先すること;
  • Scale up technical support and capacity building for biodiversity conservation and the use of increased funds; and
  • 生物多様性のための技術的支援と能力構築および増加した資金の利用を拡大すること;
  • Speed up implementation of Aichi Biodiversity Targets 2 (incorporating biodiversity values), 3 (removing harmful subsidies) and 4 (sustainable consumption and production) in order to facilitate and reduce the expense of achieving many of the Aichi targets.
  • 愛知目標の多くを促進し達成するための費用を削減するために、生物多様性愛知目標2(生物多様性の価値の具体化)、目標3(有害な補助金の廃止)、目標4(持続可能な消費と生産)の実施を早めること。

バードライフの世界生物多様性政策コーディネーターのCarolina Hazinは「世界の生物多様性の保全に必要な資金は、特にそこから生ずる社会的利益を考慮するなら、世界経済の規模に比較してわずかな金額です。必要なのは持続可能な開発が真に達成されるために政府と社会の他の全ての部門における経済的な課題を変えることです。」と言いました。

コンサベーション・インターナショナルの気候・生物多様性財政政策上級マネージャーのMaggie Comstockは「高レベル委員会は2020年までに‘生物多様性愛知目標’を達成するためには毎年、年間1500億から4400億米ドルが必要だと見積もっています。毎年締結国が実行に向けての相当な行動を遅らせることは生物多様性保護の将来の費用を増加させ、既に脆弱な種や生息環境の存在に脅威を与えるのです。」と言いました。

ザ・ネイーチャー・コンサーバンシーの国際生物多様性政策の上級政策アドバイザーのAriane Steinsmeierは「COP 12において、締結国に愛知目標の実行のために財政及び技術的資源を増加するという公約を守ることを強く促します。多くの国が主導しており、他の国もこれに従い、それぞれの国家計画や海外開発援助要請に対して生物多様性を優先するよう働き掛けてくれればと思います。」と言いました。

WWF Internationalの国際および地域ディレクターのSusan Brownは「国際的レベルで生物多様性保全のための支出を倍化するのと並んで、各国政府が生物多様性と生態系保全に動機づけを行い評価するため取るべき多くの緊急な政策があります。また現在持続可能ではない行為や歪みを助長するような政策を止めることも急がれます。それらには漁業、林業、農業への助成金や公害や乱獲を起こす業界に対する利益供与や減税などが含まれます。」と言いました。

(報告者:マーチン・フォーリー)

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