自然保護の科学

RSPBは半世紀に亘って調査・研究を行って来ました。
写真提供:Andy Hay; rspb-images.com

バードライフの英国パートナーRSPB(王立鳥類保護協会)が新しいイニシアティブRSPB自然保護科学センターを始めています。そこにはオンラインの科学拠点があり、バードライフ・パートナーシップを保護活動の世界のリーダーとして強化し、21世紀の自然保護問題に対する解決策を見出すことに専念します。

RSPBには英国や海外の科学者60人以上で構成されるチームがあり、野外調査、種のモニタリング、保護策のテストを行い、その結果を論文審査のある雑誌に発表し、野生生物に関する私たちの知識の範囲を広げます。

今年は特に様々なプロジェクトが予定されており、その中にはニシセグロカモメにカメラとGPS追跡装置を装着して彼らと風力発電設備との相互作用を観察したり、鳥の数の調査を行うために赤外線画像を載せた無人機を利用する計画が含まれています。別の調査ではコキジバト、タゲリおよびネパールのミミハゲワシの減少傾向が底を打つことを目指します。

新設のセンターのヘッド、デービッド・ギボンズ博士は「これらのプロジェクトは研究者にとって何故種が減少しているのか、またどうすれば彼らを救えるかということを最新のテクノロジーを使って調べることが出来る素晴らしい例です。」と言いました。

「野生生物に対する脅威は深刻です。私たちの科学者が編集に重要な役割を果たした昨年の‘自然の現状’報告は、英国の種の60%が減少していることを明らかにしました。今や私たちは最大限の努力をしてこの問題を調査し、種の数を回復するためのしっかりとした方法を開発しなければなりません。これが何故私たちがこれまでで最も多忙な調査・研究に英国内外の科学者と共に着手している理由です。」

「私たちの調査は人間や野生生物にとっての問題解決の助けになります。私たちはRSPBが初めて行った野外調査以来約50年の歴史を足場にしており、私たちの科学的研究を新しい時代に取り入れるこの新事業の開始を誇りに思っています。」

 バードライフの科学部門のヘッド、スチュアート・バッチャ-ト博士は言いました。「RSPBのこの偉大な新イニシアティブはバードライフ・パートナーシップが科学的洞察を通してどのように革新的な自然保護活動を開発しているかを示す完全な事例です。それは国際的な科学調査においてRSPB、バードライフ事務局、各国のパートナーの間の緊密な連携を強化する新しい基盤を提供します。現在進められているプロジェクトは気候変動の影響、外来種の駆除、漁業における混獲問題、生態系サービスの評価、保護区の効率性などのテーマをカバーしています。」

(報告者:マーチン・フォーリー)

 

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